和室なしの家で後悔する理由7選|メリット・デメリットとおしゃれな畳のある部屋の施工事例も紹介
近年の新築住宅では、洋室だけの間取りを選ぶご家庭も増えていますが、「和室をつくっておけば良かった」と、住み始めて後悔するケースも少なくありません。
和室は畳の心地よさや多目的に使える柔軟さがあり、子育てや来客対応、将来のライフスタイルにも対応できる空間です。
そこで当記事では、和室を設けなかったときに起こりやすい後悔や、取り入れる際のメリット・実例をわかりやすく紹介しますので、家づくりの参考にしてください。
● 和室がない家で後悔した理由と、取り入れる際のメリット・デメリットをわかりやすく解説いたします。
● 和室を取り入れた家づくりの注意点と施工事例も紹介するので、参考にしてください。
● クレアカーサは、茨城県で「敷地の条件・予算の条件・家族の条件」全てを実現できる快適&省エネな、和室のある家づくりを行っています。
施工事例
目次
和室なしの家で後悔した理由7選
和室を設けない家は、実際に住み始めてから畳のない不便さに後悔する声も少なくありません。
畳のある部屋は子育てや来客対応、さらには将来の暮らし方にまで影響が出る場合もあります。
ここでは、和室なしの家で後悔しやすい7つの理由について、具体的に解説します。
子どもを安心して寝かせる場所がなかった
和室がない家では、赤ちゃんや小さなお子さまを安心して寝かせる場所がないと後悔するケースがあります。
畳は程よいクッション性があるため、フローリングと比べて赤ちゃんを寝かせても体が痛くなりにくく、寝返りをしても衝撃をやわらげてくれる素材です。
フローリングで心配される硬さやベッドからの転落なども、和室があると赤ちゃんを安心して寝かせられるスペースとして活用できます。
おもちゃや家具でフローリングに傷がつきやすかった
小さなお子さまのいるご家庭では、おもちゃや家具でフローリングに傷がつきやすかったと後悔するケースがあります。
畳は弾力があるため、物を落としたりおもちゃを引きずったりしても跡が残りにくいのが特徴です。
さらにフローリングは小さな衝撃でもへこみや傷がつきやすく、お子さまが活発に遊ぶ時期ほど、和室を設けていれば安心だったと感じる人も少なくありません。
来客や宿泊に対応できる部屋がなかった
和室をつくらなかった家では、来客や宿泊に対応できず後悔するケースがあります。
和室なら押入れに布団を用意しておき、必要なときに広げればすぐ寝室として使えます。
その一方で洋室しかない家では布団を別の場所から運び込む必要があり、急な宿泊に備えにくいのが実情です。
親戚や友人を招く機会があるご家庭ほど、和室の便利さを感じる場面は多いと言えます。
仏壇や神棚を置くスペースがなかった
和室を設けなかった家では、仏壇や神棚を置く場所に困り、後悔する場合があります。
和室なら落ち着いた雰囲気があり、押入れや床の間を使って仏壇や神棚を自然に配置できるのも特徴です。
さらに洋室だけの間取りでは置き場所が限られ、家具とのバランスも取りにくくなりがちです。
そのため、将来的に必要になった場合に「やはり和室を用意しておけばよかった」と感じるケースもあります。
ひな人形や季節の飾りを出す場所に困った
和室をつくらなかった家では、ひな人形や五月人形などの季節の飾りを出す場所に困り、後悔するケースが少なくありません。
和室なら床の間や押入れの前などを活用して自然に飾れますが、洋室では家具との調和が取りにくく、置き場所も限られます。
飾りが大きいほどリビングや寝室が圧迫され、日常生活の範囲が限られてしまいます。
体調不良のときに手軽に横になれる場所がなかった
和室をつくらなかった家では、体調が悪いときに気軽に横になれる場所がない点が後悔しやすいポイントです。
畳の部屋なら布団や座布団を敷いてすぐ休めますが、洋室やリビングでは休む方法が限られ、十分にくつろげないと感じることもあります。
急な発熱や疲れですぐ横になりたいときこそ、和室がない不便さを感じやすいと言えます。
将来の介護や老後に使える部屋を用意できなかった
和室をつくらなかった家では、将来の介護や老後を考えたときに使える部屋がなく、不安や後悔につながるケースがあります。
フローリングの洋室はベッド前提の間取りが多く、介護用ベッドを置くにもスペースが限られるのが実情です。
畳の部屋なら布団を敷いて寝室にでき、段差を少なくして車椅子でも利用しやすい環境など柔軟に対応できます。
家づくりで和室を取り入れる場合のデメリット
和室には多くの魅力がありますが、間取りや暮らし方によっては不便を感じる場面もあります。
ここでは、和室を設けることで生じやすいデメリットを整理して紹介します。
LDKが狭くなる
和室を取り入れると、リビングやダイニングの開放感がなくなってしまうのがデメリットです。
とくに限られたスペースで家づくりをする場合、畳の部屋を確保するとLDKに余裕がなくなってしまいます。
ご家族が集まる空間が狭く感じると、無理して和室をつくっても日常的な活用は難しいと言えます。
掃除やメンテナンスの手間がかかる
和室は落ち着いた雰囲気を楽しめますが、掃除やメンテナンスに手間がかかるデメリットがあります。
畳はフローリングに比べてホコリがたまりやすく、食べ物や飲み物をこぼすとシミが残りやすい素材です。
さらに、間取りや環境により異なりますが、一般的に5年〜10年ごとに表替えや張替えが必要になり、費用や手間が発生します。
手入れをせず畳を放置すると、見た目の劣化やカビ・ダニの発生につながり、健康被害を生じる恐れもあるため注意が必要です。
間取りの条件が難しい
和室を取り入れると、間取りの自由度が下がってしまう点もデメリットです。
畳のサイズは規格が決まっているため、フローリングの部屋と比べて設計の自由が利きにくい傾向があります。
さらにリビングと続き間にする場合は建具や収納の位置に制約が出やすく、思いどおりの間取りにしにくいと感じるケースもあります。
また、日当たりや風通しが悪い場所に設けると湿気がこもりやすく、カビやダニの原因になる点にも注意が必要です。
重い家具が置けない
畳はクッション性がある反面、重い家具を置くと跡やへこみが残りやすいのがデメリットです。
ベッドや本棚などを長期間設置すると畳の劣化が早まり、張替えの頻度が増える原因にもなります。
そのため家具の配置に制限が出やすく、思いどおりのレイアウトが難しい場合があります。
和室を取り入れた家のメリット
和室は日本の住まいに古くから取り入れられてきた空間で、現代の住宅でも根強い人気があります。
畳の快適さやリラックス効果に加え、来客対応や子育てなど幅広いシーンで活用できるのが魅力です。
ここでは和室を取り入れることで得られる代表的なメリットを紹介します。
畳にはリラックス効果がある
和室を取り入れるメリットのひとつは、畳ならではのリラックス効果です。
天然のイ草から漂う香りには、気持ちを落ち着かせる作用があります。
九州大学の研究では、イ草の香りを吸入した被験者でα波(リラックス時に増える脳波)の増加と副交感神経活動の高まりが確認され、科学的にもリラックス効果が裏付けられました。
さらに畳は程よい柔らかさがあり、直接触れるだけで、日常の疲れを癒す空間として役立ちます。
転んでもケガをしにくい柔らかさがある
畳は適度な弾力があり、転んだときに衝撃を和らげてくれるのが大きな特徴です。
とくに小さなお子さまやご高齢の方がいるご家庭では、フローリングに比べてケガのリスクを軽減できる安心感があります。
さらに、和紙畳や樹脂畳といった耐久性の高い素材が普及し、古い畳に見られたささくれやトゲが刺さる心配も大幅に減少しました。
現代の畳はクッション性や安全性に優れ、ご家族の安全を守る空間として和室が役立ちます。
子どもの遊びや学習のスペースとして使える
和室は、お子さまが安心して遊びや学習に集中できる空間として優れた役割がある点がメリットです。
北九州市立大学の研究では、畳教室で算数の問題を解かせると回答数が約14.4%増加し、集中力の持続が科学的に検証されています。
さらに、リビングに隣接した和室なら親の目が届きやすく、安心して遊べる空間にもなるため、幼いお子さまのいるご家庭で重宝されます。
参照_北九州市立大学:森田洋著ほか「畳を用いた学習環境が児童・生徒の学習面と情意面に及ぼす影響」
来客対応スペースとして使いやすい
和室は来客や宿泊に対応しやすい点がメリットです。
押入れに布団を常備しておけば、必要なときにすぐ広げられるため、洋室のようにわざわざ移動する手間がありません。
また、座卓や座布団を置けば談話や食事の場になり、親戚や友人を自然に迎えられます。
さらに畳の落ち着いた雰囲気は冠婚葬祭などフォーマルな集まりにも適しており、幅広い世代に安心感を与える空間として活用可能です。
仏壇や神棚を置いても違和感がない
和室は仏壇や神棚を設置しやすく、違和感がない点も大きなメリットです。
床の間を活用すれば自然に配置でき、洋室に比べて部屋の雰囲気を損ないにくい特徴があります。
その反面、洋室に仏壇を置くと家具との調和が難しく、住まいに圧迫感を与えることがあります。
また、現在は不要でも将来必要になった際に置き場に困るケースがあり、落ち着いた雰囲気のある和室を確保しておくと安心です。
ごろ寝・昼寝スペースになる
和室は気軽にごろ寝・昼寝ができるスペースとしておすすめです。
畳のほどよい柔らかさが体をやさしく支えるため、布団を敷かなくてもそのまま横になってリラックスできます。
リビングのソファやベッドでは得られない居心地の良さと手軽さは、ちょっとした昼寝や体調がすぐれないときに和室があると安心です。
家事室として活用できる
和室は日常の家事をする場所としても役立ちます。
畳の上に洗濯物をそのまま広げられるため、リビングにテーブルを出す手間がなく、座った姿勢でアイロンかけや衣服をたたみやすいのも特徴です。
さらに裁縫や衣替えなど幅広い作業に使えるだけでなく、リビングに隣接していればお子さまの様子を見守りながら家事を進められる安心感があります。
ライフステージに合わせて柔軟に使える
和室はライフステージにあわせて対応できる柔軟さがあります。
お子さまの遊び場や学習スペースとして活用できるほか、布団を敷くと寝室に早変わりします。
さらに、押入れ収納を充実させることで季節の道具もまとめて管理でき、来客時や冠婚葬祭など特別な場面にも対応しやすいのが特徴です。
また、将来は体力や生活スタイルの変化によって、今の寝室が使いづらくなるケースも考えられます。
和室なら布団や介護ベッドも柔軟に対応でき、畳のクッション性や段差を抑えやすい設計との組み合わせが、老後の暮らしを支える安心の空間になります。
和室なしで後悔しない家づくりのポイント
和室をつくらない間取りでも、少し工夫を取り入れるだけで後悔を避ける家づくりが可能です。
リビングの一角につくる畳スペースや小上がりなど、さまざまな取り入れ方のアイデアがあります。
ここでは、和室を設けない場合でも快適に暮らすためのポイントを紹介します。
リビングと一体化できる畳スペースにする
独立した和室を設けなくても、リビングと一体化した畳スペースを取り入れる方法があります。
仕切りを設けずにつなげればリビングが広く見え、お子さまの遊び場やごろ寝・昼寝スペースとして使いやすくなります。
必要に応じて引き戸やロールスクリーンを設置すれば、来客や就寝のときだけ個室のように使える点も便利です。
空間を共有しながらも用途に応じて柔軟に切り替えられるため、ご家族の生活スタイルに合わせて長く活用できます。
小さな畳コーナーをつくる
広い和室を設けるのが難しい場合でも、小さな畳コーナーを取り入れる方法もおすすめです。
2畳〜3畳ほどのスペースでも、お子さまの遊び場や昼寝場所、洗濯物をたたむ家事スペースなど多目的に活用できます。
さらにリビングやキッチンに近い位置にあれば、家事や子育てをしながらでも目が届きやすく、安心感が増すのも魅力です。
限られた面積でも実用性は高く、暮らしに取り入れやすい工夫と言えます。
畳の小上がりスペースにする
和室を取り入れる工夫のひとつとして、畳を小上がりにする方法があります。
床に段差をつけることで空間にメリハリが生まれ、リビングの一角でも違和感がない独立した雰囲気の演出が可能です。
小上がりスペースは2畳〜3畳程度から取り入れられ、4.5畳ほどあればこたつを置いて団らんスペースとしても活用できます。
さらに小上がりの下に収納を設置すると、来客用の寝具や季節の飾りなども片づけやすく、限られた面積を有効に使えます。
高さは30cm〜40cmほどを目安にすると腰掛けやすく、日常生活に便利さをプラスできる嬉しいポイントです。
和室のある家おすすめ事例3選
ここからは、クレアカーサが手掛けた和室のある家を紹介します。
和室のタイプごとに3つまとめましたので、家づくりの参考にしてください。
①日常も特別な時間も楽しめる和室のある住まい
間取り図
黒を基調にした外観に丸窓が映える、落ち着いた雰囲気の平屋です。
リビング横に設けた畳コーナーは、普段はご家族がくつろぐ空間として活躍し、ロールスクリーンを下ろせば客間に早変わりします。
奥には小上がり和室を配置し、段差による独立感と収納力に加えて、趣味の釣具を飾るショーケースをオーダーで設けるなど、暮らしに個性を楽しめる工夫を取り入れました。
日常から特別な場面まで幅広く対応できる、いつでも友人を招きたくなる魅力が詰まった和室のある間取りです。
②リビングと調和する小上がり和室のある住まい
間取り図
深みのあるネイビーの外観が目を引く平屋住宅は、木の梁を見せた勾配天井でLDに開放感を演出しています。
リビングに隣接する和室は、半畳サイズの畳を市松模様に敷き詰め、障子や畳の柔らかな質感が木のぬくもりと調和した小上がり仕様です。
小上がりの程よい高さと仕切りによってリビングとの一体感を保ちながら、くつろぎとおもてなしの空間を自然に分けられる工夫がされています。
施工事例:スキップフロアに書斎のあるナチュラルリビングの平屋
③洋風LDKに溶け込む畳コーナーのある家
1階間取り図
2階間取り図
ネイビーの外観に木目のアクセントを効かせた住まいは、スタイリッシュで落ち着いた印象のある二階建て住宅です。
リビング横に設けられた畳コーナーには横長の窓からやわらかな光が差し込み、明るさと落ち着きを両立した心地よい空間になっています。
洋風のLDKにも自然に溶け込み、ソファやダイニングと調和するインテリアとして日常のくつろぎや来客時のおもてなしに活躍します。
和室の後悔についてよくある質問
和室をつくるかどうかは、ご家庭によって考え方が分かれるポイントです。
最後に、和室に関して寄せられる代表的な質問について、わかりやすく紹介します。
和室をやめたほうがいいケースはありますか
和室は便利な反面、以下のような家庭環境によって取り入れないほうがいいケースもあります。
● イ草に対してアレルギーがある
● 日当たりや風通しが悪く、湿気がこもりやすい場所しか和室を確保できない
● 掃除やメンテナンスをこまめに行うのが難しい
● 延床面積が限られ、和室をつくるとLDKが狭くなる
ただし、近年は和紙畳や樹脂畳などの新素材もあり、従来のイ草に比べてアレルギーやメンテナンスの負担軽減が可能です。
また、イ草のラグやユニットタイプを取り入れると、畳ならではの心地よさを手軽に取り入れられます。
どうしても取り入れたい場合は、環境や健康状態に応じて選べるのも現代の畳の魅力と言えます。
DIYでリビングと和室をつなげることはできますか
リビングと和室をつなげる作業は、工具や構造に精通していない限り、安全面からもDIYはおすすめできません。
壁や建具を取り外す工事や、床の段差を調整する作業は耐震性や断熱性に影響し、誤った施工が家全体の性能を損なうリスクがあります。
本格的にリビングと和室をつなげるリフォームを希望する場合は、実績のある施工業者に依頼するのが安心です。
また、大掛かりな工事をしなくても手軽に和室を取り入れる方法として、畳ユニットや置き畳を使えば、リビングの一角に和の雰囲気を取り入れることができます。
リビング横の和室で後悔する理由はなんですか
リビング横の和室で後悔しやすい理由として、生活感が見えやすい点が挙げられます。
来客の多いご家庭の場合、洗濯物やお子さまのおもちゃを慌てて片づけることも少なくありません。
また、リビングと一体化している分だけ音や光が入りやすく、就寝スペースとして利用する場合は落ち着きにくいケースもあります。
独立した個室としての役割を求めるなら、間取りや建具の工夫が必要です。
千葉・茨城で和室のある家づくりをお考えならクレアカーサへ相談を
和室はなくても生活に大きな支障はありませんが、子育てや来客、将来のライフスタイルによっては必要性を感じる場面があります。
畳の柔らかさや落ち着きは洋室では得にくい魅力であり、取り入れることで暮らしの幅が広がりますが、和室のある家づくりは経験と実績が豊富な工務店選びが欠かせません。
茨城や千葉で和室や畳のある住まいを検討されている方は、クレアカーサにご相談ください。
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