三角屋根の家づくりのメリットとは|特徴や注意点も施工事例付きで徹底解説
三角屋根の家は、どこか懐かしさを感じさせながらも、おしゃれさや可愛らしさを演出できます。
シンプルな構造のため、施工コストやメンテナンスの負担が少なく、自然光や風を取り込みやすい点も魅力です。
ただし、三角屋根の特性上、間取りや外観など、注意が必要な部分もあります。
そこで当記事では、三角屋根のメリットや注意点を、実際の施工事例を交えて詳しく解説します。
ぜひ家づくりの参考にしてください。
● 三角屋根の家づくりについて、メリットや特徴・注意点をわかりやすく解説いたします。
● 三角屋根の家の施工事例も紹介するので、家づくりの参考にしてください。
● クレアカーサは、茨城県で「敷地の条件・予算の条件・家族の条件」全てを実現できる快適&省エネな、三角屋根の家づくりを行っています。
目次
三角屋根の家の種類と特徴
三角屋根と一口に言っても、屋根の形状はひとつではありません。
角度や構造の違いによって種類が分かれ、それぞれ見た目や機能性に個性があります。
屋根は家の印象を大きく左右する部分だからこそ、特徴をよく知っておくことが大切です。
ここでは、代表的な三角屋根の種類をわかりやすく解説します。
スタンダードな三角屋根|切妻屋根
切妻(きりづま)屋根は、本を伏せたような山型の形状で、住宅街でもよく見かけるデザインです。
構造が比較的シンプルなため施工費用を抑えやすく、傾斜がついていることで雨水や雪がたまりにくく、自然に流れ落ちやすい構造になっています。
また、屋根がかかっていない三角形の壁面「妻側」が生まれるのも特徴です。
妻側に窓を設ければデザインのアクセントにもなり、定番の三角屋根スタイルとして幅広い世代に選ばれています。
四方向に傾斜がある|寄棟屋根
寄棟(よせむね)屋根は、建物の四方向すべてに傾斜があり、正面から見ると三角形、側面は台形のような形状が特徴です。
さらに、風を受ける面が分散されるため、切妻屋根よりも耐風性に優れており、四方に屋根がかかることで日差しや雨から建物を守りやすくなります。
台風が多い地域や雨が気になるエリアでも安心感があり、和風建築にも多く採用されている定番スタイルです。
ピラミッドのように頂点がある形状|方形屋根
方形(ほうぎょう)屋根は、四方向すべてから中心の頂点に向かって傾斜する、ピラミッドのような形状です。
どの角度から見てもバランスがよく、左右対称の美しさが建物全体に落ち着いた印象を与えてくれます。
方形屋根は、面が均等に配置されるため正方形に近い間取りと相性が良く、風や雪をスムーズに受け流せるのも特徴です。
また、日本でも古くから寺院などの和風建築にも使われてきた屋根で、整った印象の住まいを目指す方に選ばれています。
個性派スタイルの例外枠|片流れ屋根
片流れ屋根は、屋根が一方向にだけ傾斜しているシンプルな形状で、見た目は三角屋根に近いものの、構造的には異なる「変化球スタイル」に分類されます。
かつては、玄関や勝手口、縁側などの一部に使われていた屋根形状ですが、現在ではスタイリッシュな外観をつくる主役としても人気です。
傾斜を活かして高天井や吹き抜けをつくりやすく、片面にソーラーパネルを設置できる機能性の高さも魅力と言えます。
ただし、風や雨および雪が一方向に集中するため、降雪量の多い地域や強風の影響を受けやすいエリアでは、構造に配慮が必要です。
三角屋根の家|6つのメリット
三角屋根の家は、シンプルな構造でコストパフォーマンスに優れている他、住宅デザインの中でも定番かつ根強い人気を誇る屋根形状です。
また、設計や施工のしやすさに加え、風雨に強く、通気性や耐久性にも優れた機能面での魅力も多く備えています。
ここでは、三角屋根の家を選ぶことで得られる6つのメリットを詳しく紹介します。
施工コストを抑えられる
三角屋根の家は、構造がシンプルなぶん施工コストを抑えやすい特徴があります。
とくに代表的な「切妻屋根」は、屋根面が左右2面だけで構成されており、複雑な加工がほとんど不要です。
屋根の凹凸が少ないことで、材料のカットや継ぎ目の処理などにかかる手間が減り、施工もスムーズに進みやすくなります。
その結果、人件費や工期が抑えられ、全体のコスト削減にもつながります。
雨漏りのリスクが少ない
三角屋根の家は、屋根の形状が立体的な「山なり」になっているため、雨水が自然に流れ落ちやすい構造が特徴です。
そのため、三角屋根の家は雨漏りリスクが比較的低いとされています。
また、屋根材の継ぎ目や接合部もシンプルになりやすく、すき間から水が入り込みにくい点も安心材料のひとつです。
複雑な形状やフラットな屋根に比べて、構造的に雨漏りが発生しにくく、長期的な安心感にもつながります。
ソーラーパネルを設置しやすい
三角屋根の家は、屋根にほどよい傾斜があるため、ソーラーパネル(太陽光パネル)の設置に適しています。
フラットな屋根では、パネルの角度を確保するための土台が必要になることもありますが、傾斜のある三角屋根なら、そのまま設置しやすい点がメリットです。
とくに日当たりの良い方向に屋根面を設計できれば、太陽光を効率よく取り込めるため、発電効率の向上にもつながります。
ソーラーパネルの導入を検討している場合は、屋根の向きや角度のほか、補助金が利用できるケースもあるので、早めに施工業者やハウスメーカーへ相談すると安心です。
外観をおしゃれに演出できる
三角屋根の家は、屋根のラインに立体感があり、外観デザインをおしゃれに演出しやすいのが特徴です。
シンプルな構造ながらも、窓や外壁のデザイン次第で可愛らしい雰囲気にも、洗練された印象にも仕上げられます。
さらにナチュラル・北欧・モダンなど、幅広いテイストと相性が良く、好みに合わせた外観づくりが楽しめます。
屋根のフォルムがはっきりしているため街並みにも映えやすく、「帰りたくなる家」のシルエットをつくり出せる点も魅力です。
間取りやデザインの幅が広がる
三角屋根の家は、屋根裏の空間を活かしやすく、間取りやデザインの幅が広がる自由度の高さも魅力のひとつです。
勾配天井を採用すると、開放感のあるリビングやロフトスペースをつくることもでき、限られた床面積でも広がりを感じる空間が生まれます。
また、傾斜に沿った高窓や天窓を設けると、太陽光や自然の風を室内に取り込みやすく、デザイン性と快適さを両立しやすい点も三角屋根ならではのメリットです。
落雪対策を講じやすくなる
三角屋根の家は、屋根にしっかりと傾斜があるぶん雪が自然と滑り落ちやすく、事前に落雪位置を想定した対策を取りやすい構造になっています。
茨城県内でも、積雪が多い常陸大宮市や大子町など山間部では、屋根の角度や雪の落とし方を事前に設計で調整できる三角屋根は、ひとつの選択肢としておすすめです。
また、雪の落下をコントロールする設備とも組み合わせやすく、雪を落とす方向や受け止めるスペースの設計など、敷地や周辺環境に応じた柔軟な雪対策も可能です。
【間取り図付き】三角屋根の家|施工事例3選
ここからは、クレアカーサが手掛けた三角屋根の家を紹介します。
三角屋根のタイプ別に3例まとめましたので、家づくりの参考にしてください。
外とつながるウッドデッキのある三角屋根の家
間取り図
白い外壁と切妻屋根のシルエットが印象的な、リゾート感ただよう平屋住宅です。
ゆったりと張り出した庇(ひさし)がウッドデッキにやさしい陰影をつくり、外と中をゆるやかにつなぐ空間を演出しています。
屋内は、天井高を活かしたゆとりある設計が特徴で、勾配天井から差し込む光が、室内に開放感と明るさをもたらします。
可愛らしさと機能性を両立した三角屋根の家
間取り図1階
間取り図2階
正面に三角が見える切妻スタイルをベースに、一部寄棟風のデザインを取り入れた三角屋根の家です。
シンプルながらもバランスよく配置された窓や、玄関まわりのアーチが外観に可愛らしさを添え、街並みにも自然と溶け込みます。
また、室内は三角屋根の天井高を活かした吹き抜けを採用し、中2階を組み込んだ立体的な空間設計が特徴です。
さらに、リビングダイニングと和室のつながりも心地よく、ご家族それぞれの時間も大切にできる住まいが実現しました。
施工事例:赤毛のアンが住んでいるようなアメリカンスタイルの家
傾斜を活かしたモダンテイストな平屋
片流れ屋根のシャープなフォルムが印象的な、モダンテイストの平屋住宅です。
室内は、屋根の傾斜に沿って天井が高くなる構造を活かし、窓からしっかりと自然光を取り込める設計になっています。
生活動線にも配慮された間取りは、平屋ながらも屋根の傾斜を活かした天井高や開放感のある設計により、実際の床面積以上の広がりを感じられる住まいです。
三角屋根の家で後悔しないために|5つの注意点
三角屋根の家は、見た目の美しさや機能性のバランスに優れた人気のスタイルですが、設計や立地への配慮が不足すると、思わぬ後悔につながるケースもあります。
ここでは、三角屋根の家を建てる前に押さえておきたい5つの注意点を紹介します。
三角屋根の魅力を存分に活かした家づくりの参考にしてください。
部屋の広さや高さを確保できない場合がある
三角屋根の家は、屋根の形状により天井が低い部分やデッドスペース(活用しにくい空間)ができる可能性があります。
とくに屋根裏部屋やロフトなどを計画する場合は、天井の高さや使い勝手の工夫が求められます。
また、屋根の勾配が急すぎると圧迫感を感じ、間取りの自由度に影響するケースも少なくありません。
そのため設計段階で天井高や有効スペースをしっかりシミュレーションし、実際の生活をイメージしながら検討することが大切です。
雨風が直接当たりやすい妻側は劣化しやすい
三角屋根の家は、庇のない妻側に雨風が直接当たりやすいため劣化しやすい特徴があります。
とくに外壁や窓まわりは、雨水が集中しやすく、傷や汚れが目立ちやすくなります。
さらに風が正面から当たりやすい部分でもあるため、強風による外壁のゆがみや素材の劣化にも注意が必要です。
そのため、庇の出幅の確保や汚れがつきにくい外壁素材を選ぶなど、耐久性やメンテナンスのしやすさも三角屋根の家づくりには欠かせません。
積雪地域では傾斜や落雪位置も考慮した屋根設計が重要
三角屋根の家は、屋根に傾斜があるため雪が自然と滑り落ちやすく、積雪地域では重宝される形状です。
ところが、落雪によって通行人や車に被害がおよぶ事故や、隣地への落雪によるトラブルなどが発生するおそれがあるため、設計段階の対策が欠かせません。
事故やトラブルのリスクを避けるには、雪の落下をコントロールできる雪止め金具や、雪解け水を排水するスノーダクトの設置も効果的です。
また、玄関や駐車スペースなど、雪が落ちてほしくない場所は屋根の形状や配置でカバーするなど、敷地や周辺環境に合わせた設計が快適さにつながります。
周囲と同じような外観になるリスクも想定しておく
三角屋根の家は、住宅街でもよく採用されているスタイルのため、周囲と似たような外観になるケースも想定しておく必要があります。
とくに形状がシンプルな切妻屋根や片流れ屋根は、工夫を加えないと「どこにでもある」個性がない印象を与えてしまいます。
注文住宅で三角屋根の家を建てるなら、外壁の色味や素材、窓の形や配置、玄関まわりの意匠などで、さりげなく「自分らしさ」を演出するのがおすすめです。
ただし、奇抜すぎるデザインは近隣との調和を乱す恐れもあるため、街並みにもなじむ絶妙なバランスを家づくりのプロと一緒に探していくことが大切です。
風水が気になる場合は形や色・方角も工夫する
三角屋根の家を検討する際、風水を意識する方も少なくありません。
風水は、「気」の流れを読んだ古代中国発祥の環境学で、住まいづくりにも応用されてきた考え方のひとつです。
屋根の形状や色、建物全体の方角は、風水上の運気に関わる要素とされています。
また、建築の基礎知識として風水的な知見を持つ施工業者やハウスメーカーも多いため、気になる方は相談するのもおすすめです。
千葉・茨城で三角屋根の家づくりをお考えならクレアカーサへ相談を
三角屋根の家は、スタンダードな形状だからこそ、デザイン次第で色々な表情を楽しめるのも特徴です。
ただし、設計や立地によっては後悔するケースもあるため、実績と経験が豊富なハウスメーカー・施工会社選びが後悔しない家づくりのカギと言えます。
おしゃれさと実用性を兼ね備えた三角屋根の家づくりは、クレアカーサにお任せください。
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