庭照明の「光」には「美観」「機能」「安全」「防犯」「価値」、の5つの役割があります。
それぞれの役割を知ってデザイン的にも効果的なライティング計画を立てましょう。
夜になると照明のあたっていない庭は存在感をなくしてしまいます。庭照明を少しでも設置することで夜の庭を楽しむことができます。また家も一緒にライトアップすることで家と庭が一体となり美しい景観を演出します。
多くの世帯は一日中仕事に時間を費やし、昼の庭を平日楽しむことは不可能です。今、多くの人が庭を部屋の延長線ととらえており、庭照明は夜の活動場所を広げます。
危険がともなう場所において安全を確保することは庭照明の主要要素です。ちょっとした段差や低いチェーン、とげのある花などから安全を確保するために庭照明は効果的。特に訪問者にとっては足元を照らし安全を確保することは大変重要です。
明るく照らしだされた庭照明のある家は不法侵入を防ぐ効果があります。視覚的に愉しめる庭照明は近隣の人々に注目されるので不法侵入を未然に防ぐことができます。
美観・機能性・安全・防犯の組み合わせにより家と庭の価値は高まります。庭照明を入れることで庭は大きな付加価値を持ちます。
まずはファサードの立面図をチェックし、特徴をマーキング。鉛直面を探してみましょう。
◆ヒント◆
チェックした特徴の部分に明かりを書き込んでみましょう。その他、照らしたい場所があればそこも黄色い鉛筆などで書き込みます。
◆ヒント◆
立面イメージができたら、平面図で点検しましょう。壁や樹木からの反射があるので、特に暗くなっている地面などがあれば平面図に書き込みます。
平面図を確認し、暗くなりそうな部分があれば明かりを追加します。
◆ヒント◆
デザインイメージが完成したら、カタログで器具を選ぶだけです。目標の「光」が決まれば、その光をつくれる器具を選ぶのは簡単なのです。
先に器具を選ぶのではなく、どこをどのように照らすのかを決めることが大切なのです。
2014年ノーベル物理学賞受賞者として青色発光ダイオード(青色LED)を開発した日本人が選ばれました。青色LEDを用い白光をつくり出すことに成功し、結果的により長命で効率的な代替光源を手に入れたからです。赤色・緑色のLEDの歴史は実は長いのですが、青色が入ることによって「完全な白色」が再現できました。LEDはいまや一般家庭で普通に見かけられるようになりましたね。
LEDは半導体そのものが発光するという特性上、白熱球のようにフィラメントが切れて点灯しなくなることはありません。1日8時間使っても、13年も使えます。交換が難しい屋外ではLEDが普及されてから多くの方が庭照明を楽しむようになりました。
消費電力は白熱球に比べ圧倒的に少なく、ランニングコストも大幅に抑えられるため、省エネ・省コストといえます。夜長い時間点灯していられるようになりました。
白熱灯60W → LED7W程度
■電気代の計算の仕方
商品のW数 1000 |
× | 点灯時間 | × | 27円 | (変動しますが27円/kwh) |
↓
■例えば7Wの照明を1日8時間点灯
7 1000 |
× | 8時間 | × | 30日 | × | 27円 | = | 1か月の電気代は45円 |
LEDは虫を誘う波長をほとんどださないので、虫が寄り付きにくくなっています。
玄関先や門柱、庭のライティングもLEDの光で快適かつ、衛生的に演出できます。
LEDは赤外線をださないので、あてた面(ルクス)先が熱くならない。
よって植栽を傷めることがないので安心してお庭で使用できます。
建物はAC100V(交流)です。
外照明の多くはDC12V(直流)です。
トランスの本来の役割は100Vから12Vへトランスで変換すること。
トランスを通ることにより、万一屋外でショート等してもトランスの電源がOFFになるので室内に影響しません。
それだけでなく、トランスには明暗センサーとタイマーがついています。
暗くなったら自動的に点灯し、タイマーにより点灯してから設定した一定時間が経つと自動でOFFとなります。
誰もいない自宅に帰ってきても、明かりがお出迎えしてくれます。
旅行に行っている時も自動でON・自動でOFF。防犯にも役立ちます。
明暗センサーなので、夏時間冬時間を気にすることなく、操作もとても簡単です。
樹木をライトアップするときは葉にあてるのではなく樹木にあてる
樹木の前から建物方向に光をあてると、樹木の影が楽しめます
樹木の後ろから建物方向に光をあてると、樹木の輪郭が浮かびあがります