地震に強い家の特徴┃構造や形、地盤から見る建築のポイント
近年、日本において地震の脅威が高まる中で、地震に強い家を建てることがますます重要視されています。
そこでこの記事では、地震に強い家の特徴や建築時の注意点などを解説していきます。
地盤から建物の構造、さらには形状まで、地震に対する安全性を高めるための具体的な要素をご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
コラムのポイント
- ● 地震リスクの高い日本において、地震に強い家の建築は安全な生活を確保するために欠かせません。
- ● 地震に強い家を建てる際には、地盤調査と地盤改良が不可欠です。適切な対策を講じることで、地震時の安全性が大きく向上します。
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目次
地震に強い家の必要性や重要性
近年、地震に強い家を建てる必要性が高まっています。
地震リスクを踏まえて耐震性を高めた地震に強い家を建築することが、安全な生活を守るために重要です。
日本の地震リスクと家の耐震性
地震大国である日本では、頻繁に巨大地震が起きています。
近年も地震による住宅被害が相次いでおり、家の耐震性がさらに重要視されるようになってきました。
地震発生時に家が倒壊すると、生存率が著しく低下するため、地震に強い家の建築が求められています。
建築基準法の重要性と耐震基準
日本では建築基準法が求める耐震基準を満たしていなければ、家を建てることができません。
現在の耐震基準は1995年の阪神淡路大震災を機に強化されました。
現在の耐震基準を満たしている家は、地震による被害を最小限に抑えることが可能です。
旧耐震基準と新耐震基準の違い
1981年以前に建てられた家は旧耐震基準に基づいており、震度5強程度の揺れに耐えられるよう設計されています。
一方、1981年以降の新耐震基準では、震度5程度の地震でほとんど損傷しないだけでなく、震度6強から7程度の揺れでも倒壊しない強度が求められました。
新耐震基準は、より強い地震にも耐えられる家の構築を目指したものです。
地震に強い家の特徴
ここでは、地震に強い家の特徴を解説していきます。
正方形or長方形の形状
地震に強い家の特徴の一つは、家全体が正方形あるいは長方形のシンプルな形状をしていることです。
正方形や長方形の場合、地震時に家を構成するすべての面が一体となって揺れに耐えるため、倒壊のリスクが低くなります。
一方で、L字型や特徴的な形状の家は、揺れのエネルギーが局所的に集中しやすく、結果的に倒壊リスクが高まります。
平屋の構造
平屋も地震に強い家の特徴の一つです。
平屋は高さが低いため、地震時の家への負担が少なく、揺れの影響も小さくなります。
また、平屋の多くはシンプルな形状が多いため、耐震性が高まります。
さらに、平屋は台風にも強い点もメリットです。高さが低いことにより風の力を直接受ける度合いが小さくなります。
築年数が浅い
築年数が浅い家は、通常、最新の耐震基準に従って設計されています。
したがって、地震に対する安全性が高く、揺れに対して強い傾向があります。
また、新築の家は最新の建材や技術が利用されている場合が多く、地震による影響を軽減することが可能です。
軽量な屋根材の使用
軽量な屋根材を使用することで、家全体の重量が軽くなります。
屋根の軽量化は地震時の揺れを緩和し、家の安定性を高める効果があります。
例えば、ガルバリウム鋼板や軽量な金属製の屋根材を使用することで、家の耐震性を向上させることが可能です。
耐震等級の認定を受けている
耐震等級は、家の地震への耐性を示す重要な指標です。
1から3のランクがあり、数値が大きいほど地震に対する耐性が高いことを示します。
- 耐震等級1: 建築基準法に適合した最低限の耐震性を持つ。震度6強~7程度の地震にも耐えられる。
- 耐震等級2: 耐震等級1の1.25倍の強度を持つ。災害時の避難所や公共施設として適している。
- 耐震等級3: 耐震等級1の1.5倍の強度を持つ最高等級。大規模な地震でも倒壊せず、住み続けられる。
耐震等級の認定を受けている家は、地震に強いという信頼性があります。
【耐震・免震・制震】地震に強い家の構造解説
ここでは、地震に強い家の構造について解説していきます。
耐震構造:地震の力に対する堅固な防御
地震に強い家を実現するための基本的な要素の1つが耐震構造です。
耐震構造は、地震の揺れに耐えられるように家自体を強化するための構造です。
具体的には、柱や梁、壁、床などの部材を補強材や金具でしっかりと固定し、家全体を頑丈にします。
さらに、柱の間に筋交いや構造用合板などの耐力壁を配置し、地震の水平方向の力に対する耐性を高めます。
耐震構造は、地震の被害を最小限に抑えるために不可欠な要素です。
制震構造:地震の揺れを吸収する革新的な技術
地震の揺れを吸収するための構造が、制震構造です。
制震構造は、建物内部にダンパー(振動軽減装置)などの装置を設置することで地震の揺れを抑制します。
ダンパーは、地震時に生じる揺れや歪みを吸収し、家の損傷を最小限に抑える役割を果たします。
制震構造を採用した家では、実際の地震よりも揺れを軽減させることができ、家の安全性を高めることが可能です。
免震構造:地震から家を守る進化した安全対策
免震構造は、家と基礎の間に設けられた特殊な層によって、地震の揺れに対して、家が柔軟に対応する仕組みです。
免震構造により、地盤の激しい揺れにも家は追従せず、ゆっくりと動くことができます。この結果、地盤の地震力を受けにくく、家の損傷を最小限に抑えることができます。
ただし、高い安全性を確保する一方で、設置にはコストがかかるため、高級集合住宅などで採用されることが多いです。
地震に強い家の地盤
ここでは地震に強い家の地盤について解説していきます。
地盤調査の重要性
地震に強い家を建てるために欠かせないのが、地盤の調査です。
地盤が強いかどうかは、家の耐震性に直結する重要な要素です。
地盤が強固な家は地震に対する安全性が高く、倒壊のリスクが低い傾向があります。
地盤調査は建築基準法で義務付けられており、土地の購入後に行われます。
特に粘土質の地盤では不同沈下の危険性があるため、地盤調査でしっかりと確認し、適切な対策を取ることが必要です。
軟弱な地盤への対処法
地盤調査で地盤が軟弱なことがわかった場合は、地盤改良工事が必要です。
地盤改良工事にはさまざまな種類がありますが、工法によって特徴や費用が異なります。
たとえば表層改良工法は深さ2mほどの穴を掘って固化剤と土を攪拌する方法です。
他にも、柱状改良工法や鋼管杭工法なども存在しますが、どの工法が最適かは建築面積や地盤の性質によって異なるため、最適な工法を選ぶことが重要です。
地盤改良工事は費用がかかるため、事前に下調べをして最適な方法を選びましょう。
家の地盤と耐震性の関連性
家の地盤が強固であればあるほど、地震に対する耐震性も高くなります。
特に岩盤や砂礫を含む地層は地盤が強固な傾向があり、地震時にも家をしっかりと支えてくれる可能性が高いです。
地盤調査の結果を確認し、適切な対策を取ることで、地震に強い家を建てることができます。
地震に強い家を建てる際の注意点
ここでは、地震に強い家を建てるポイントを解説していきます。
注意点①:ビルトインガレージ
ビルトインガレージを導入する際は、耐震性に特に配慮が必要です。
ビルトインガレージのある家の場合、道路側の壁が少なくなるため、地震時に全体のバランスが崩れるリスクがあります。
したがって、耐力壁をバランス良く配置することや、ガレージの開口部を補強することで、より安全な建物を実現できます。
注意点②:吹き抜けの大きさ
吹き抜けが広い家は開放感がありますが、柱や壁が少なくなるため耐震性に課題が生じるケースもあります。
大きな吹き抜けのある家の耐震性を確保するためには、耐力壁の設置や柱の補強などを行うことが重要です。
吹き抜けを設ける場合は、構造計画とのバランスを考慮しながら設計しましょう。
注意点③:増改築時の構造変化
増改築によって家の形状が変わる場合は、耐震性に影響を与える可能性があります。
家全体のバランスを保つためには、増改築計画を立てる際に耐震設計を組み込むことが重要です。
特に、家の古い部分と新しい部分とで、耐震性が異なる場合には、慎重な計画が求められます。
注意点④:地盤の状態
前述したように家の耐震性は、地盤の状態にも影響を受けます。
柔らかい地盤では地震時に家が揺れやすくなるため、地盤調査を行い、必要に応じて地盤改良工事を施すことで耐震性を向上させることが重要です。
注意点⑤:窓の設置バランス
窓の数や大きさは、家の耐震性にも影響を与えます。
窓の面積が多い場合は壁の面積が減少し、耐震性が低下します。
したがって耐震性を重視しつつ、快適な居住空間を確保するためには窓と壁の面積のバランスが重要です。
適切な窓配置と耐震性能を両立させるために、設計段階から検討を重ねましょう。
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