吹き抜けのメリットとデメリット・解消方法|注文住宅実例やFAQも
吹き抜けは、多くの方が憧れる間取りですよね。
「明るく開放的なリビングにしたい」「高級感のある玄関にしたい」と考えている方は、マイホームのプランへ吹き抜けの採用を検討している方も多いはずです。
ところが、吹き抜けにはメリットだけではなくデメリットもあります。
そこで、今回は“吹き抜け”のデメリットとその対策を詳しく解説します。
クレアカーサが手がけた吹き抜けのある注文住宅実例や、多くの方からいただく価格やリフォームなどに関する質問も紹介します。
これからご自宅の新築を検討する方は、ぜひ参考にしてください。
コラムのポイント
- ●吹き抜けのある家を後悔しないためには、事前にデメリットとその解消方法を知っておくことが重要です。
- ●吹き抜けのある家を建てたい方は、施工実績が豊富な建築会社へ相談するのがおすすめです。
- ●クレアカーサは、茨城県で「敷地の条件」「予算の条件」「家族の条件」全てを実現できる快適&省エネな家づくりを行っています。
目次
吹き抜けのデメリットと解消方法
吹き抜けは、2階床を造らず二層分の大空間を設ける設計手法で、玄関やリビングへ採用されます。
開放的な空間を求める方から人気が高く、注文住宅だけではなく建売住宅の間取りにも取り入れられています。
ところが、ブログやSNSの口コミを見ると、「吹き抜けを後悔している」「吹き抜けにしなければよかった」という意見も見かけます。
その原因は、ズバリ吹き抜けのデメリットを事前に知っておかなかったことにあるでしょう。
では、吹き抜けのデメリットについて、解決方法と併せて紹介します。
2階の床面積が狭くなる
吹き抜けを作ると、総2階建ての家よりも2階の床面積は減ってしまいます。
そのため、狭小地に建てる場合は、必要な居住面積を確保できるか確認した上で、吹き抜けを検討してください。
「広さに限りがあるが吹き抜けを作りたい」という方におすすめなのが、“リビング階段”です。
リビングの一角に階段を設置すると、その上を吹き抜けにしやすく、リビング外に階段室を設ける必要がなくなります。
1階の音が響きやすい
吹き抜けの下をリビングにすると、談笑している声が上の階まで響き渡ってしまいます。
そのため、吹き抜けのすぐ横に寝室を設けると、その声が気になって眠れないということも考えられるでしょう。
リビングに吹き抜けを作る場合は、家族の生活リズムを確認しましょう。
昼夜逆転の生活をしている人がいる場合は、出来るだけ吹き抜けから遠い場所へ寝室を設けることを検討してみてください。
また、吹き抜けと寝室の間にクローゼットやトイレなど音を和らげる空間を配置する方法もおすすめです。
1階の匂いが上がりやすい
吹き抜けの下をLDKにする場合も気をつけなくてはいけないのが、調理の匂いや油煙です。
真夏や真冬など、窓を閉め切った状態でキッチンフードを稼働させても、給気不足でうまく換気されず、2階にまで匂いなどが広がってしまう可能性があります。
匂いや油煙の広がりを防ぐために有効なのが、「第一種換気による24時間換気システム」の採用です。
給排気共にファン(機械換気)によって計画的に空気が入れ替わるため、室内が常に新鮮な空気で満たされます。
窓を閉めた状態でも空気の流れが生まれやすいので、高性能キッチンフードの効果をフル活用できる点もポイントです。
空調が効きづらい
吹き抜けを作ると、床面積以上に空間の容積が大きくなるため、大きめのルームエアコンを設置しないと空調できません。
特に冬に暖房する場合は、暖気が吹き抜け上部へ上がっていってしまうため、足元がなかなか温まらないと感じる方もいるようです。
吹き抜けを作る場合は、家の断熱性を高めましょう。
高断熱住宅でしたら、室内が外気温の影響を受けにくいため、空調に頼らずとも快適な温度を保ちやすくなります。
吹き抜け上部に採光窓をつける場合は、「遮熱ガラス+断熱サッシ」がおすすめです。
吹き抜け上部の空気と部屋の空気を撹拌するための「シーリングファン」も欠かせません。
上部の掃除・メンテナンスが大変
吹き抜けの天井に設置したシーリングファンや、ペンダントライト、窓枠、窓につけたブラインドなどにホコリが溜まっても、簡単に掃除できない点はデメリットです。
LEDランプは毎日点灯しても8〜10年程度に一度取り換えれば良いですが、その際に大掛かりな足場が必要では、コストもかかってしまいます。
LED照明器具はランプのみを交換できるタイプと器具ごと交換しなくてはいけないタイプがあるので注意してください。
ランプだけ交換するのであれば、電球交換棒を使うと、下からでも作業できます。
シーリングファンなどをこまめに拭き掃除したい方は、2階ホールからモップなどで掃除できる間取りにするのがおすすめです。
広い吹き抜けには構造設計に工夫が必要
床の剛性が高いかどうかで家の耐震性能は変わります。
そのため、8帖(3.6m×3.6m)以上の吹き抜けは、住宅の耐震性能を下げてしまう恐れがあるのでおすすめできません。
8帖以下であっても、吹き抜けを作る代わりに構造補強が必要になる可能性があるため、工事コストが上がることも想定しておきましょう。
ただし、平屋建ての天井を吹き抜けにする場合は、上階の荷重がかからないため、耐震性への影響はそれほど気にする必要はありません。
吹き抜けを作る場合は、耐震だけではなく、制振などの方法を取り入れたハイブリッドな構造プランを提案できる建築会社へ相談しましょう。
建物や地盤への保証期間・保証内容も、建築会社を選ぶ際のチェックポイントです。
吹き抜けにはメリットも|玄関・リビングの場合
ここまで吹き抜けのデメリットについてお話ししましたが、それ以上のメリットもあります。
玄関の上を吹き抜けにするのか、リビングの上を吹き抜けにするのかによっても魅力が異なりますので、間取りを検討中の方は、どのような空間にしたいかイメージしてみましょう。
開放感をプラスできる
吹き抜けを作ると上部に空間が広がるため、コンパクトな部屋でも開放的な雰囲気に一変します。
そのため、床面積が限られているリビングや、暗くなりがちな玄関には、ぜひ吹き抜け部分を作ってみてください。
高級感がプラスされる
吹き抜けがあるだけで、空間に高級感をプラスできます。
玄関を吹き抜けにすると、家に入った時の第一印象が変わりますし、リビングでしたら、インテリアのダイナミックさに差が出ます。
最近は、リビングにオープン階段を設置して、インテリアのアクセントにする事例も少なくありません。
室内に空気の流れが生まれる
吹き抜け上部に開閉できる窓や給排口を設置すると、煙突効果によって床面から吹き抜け上部へ向かい、自然な空気の流れが生まれます。
これを利用すると、熱気や湿気などを効率よく外に排出できますし、外気温が心地よい季節でしたら、室内にいながらも自然風を感じられます。
上下階でのコミュニケーションをとりやすくなる
吹き抜けを介して上下階で会話できるようにすることもできますし、会話がなくても、別の階にいながら家族の気配を感じられます。
最近は、吹き抜けに面した2階の部屋へ室内窓を取り付けるプランも人気です。
冬でも採光できる
冬は太陽の高度が低くなるため、窓の方角によってはうまく採光できない可能性があります。
ところが、吹き抜けに明かり取り用の高窓を設置すれば、効果的に陽の光を室内に取り入れられます。
吹き抜けのある家を後悔しないためには、メリットとデメリットの両方を知り、「なぜ作りたいのか」を具体的にイメージすることが重要です。
吹き抜けを作るかどうか迷っている方は、豊富な施工事例のある建築会社へ相談しましょう。
【間取り図付き】吹き抜けのある注文住宅実例|平屋・2階建て
クレアカーサでは、吹き抜けのある平屋建て住宅・2階建て住宅を数多く手がけてきた実績があります。
その中の一部を間取り図付きで紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
【ヤシの葉揺れる 海辺のサーファーズハウス】
延床面積 | 99.37m² (30.05坪) |
敷地面積 | 538.30m² (162.83坪) |
こちらは、玄関ホールからLDKまでひと続きの事例です。
サーフィンの道具を手入れする場所としても使える広々とした土間、ロフトもある高い吹き抜けの天井、インテリアのアクセントにもなっているダイナミックな梁が印象的です。
ロフトの正面には高窓を設置して、南から差す明るい光を室内の奥まで取り入れています。
リビングの横には広々としたカバードポーチを作り、屋内外が緩やかにつながるリラックス空間に仕上がりました。
【白と黒のコントラストが美しい 吹き抜けのある家】
延床面積 | 103.51m² (31.31坪) |
敷地面積 | 198.43m² (60.02坪) |
こちらは、LDKの一部を吹き抜けにした事例です。
ホワイトを基調としたインテリアと相まって、開放的で爽やかな空間に仕上がりました。
リビング階段を採用したので、廊下スペースが最小限で、空間を無駄なく居住スペースとして活用できます。
【ダウンリビングを愉しむ 白い塗り壁のガレージハウス】
延床面積 | 136.62m² (41.32坪) |
敷地面積 | 195.24m² (59.06坪) |
こちらもリビング階段を採用した事例です。
吹き抜けを囲むように廊下を設けたので、高所の照明や窓の掃除も大変ではありません。
また、吹き抜け上部にはバルコニーを設け、南側の大きな窓を開け放てば、陽の光だけではなく、気持ち良い風も室内へ吹き抜けます。
吹き抜け下のフロアを一段下げ、ソファーを置かずに床に直接座ってリラックスできるようにした点もポイントです。
アイアンのオープン階段と手すりで、ナチュラルなインテリアにクールさをプラスした点もポイントです。
“吹き抜け”に関するFAQ|価格・キャットウォーク・リフォーム
最後に、吹き抜けのある家を検討している方からよくいただく質問を紹介します。
Q.「吹き抜けを作ると工事価格は高くなる?」
A.吹き抜けを作るからといって工事費が上がるとは限りません。
2階建ての住宅で特別に広い吹き抜けを作らない限り、吹き抜けを作ったからといって工事費はあまり変わりません。
むしろ、2階床の造作面積が狭くなるため、総コストを抑えられる可能性もあります。
ただし、手すりのデザインや仕様、高窓のサイズ、シーリングファンの有無によっては、追加費用がかかる可能性があるので、事前に建築会社へ確認しましょう。
Q.「キャットウォークって便利なの?」
A.窓の掃除をこまめにしたい人にはおすすめですが、コスパを確認しましょう。
キャットウォークとは、建築用語で「高所にある点検通路」を指します。
最近の注文住宅で、吹き抜けの外周に細い通路を設ける事例を見かけますよね。
窓の掃除や照明器具の取り替えなどに使えるほか、間取りによっては吹き抜けを横断して動線を短くするのに活用される場合もあります。
このように、あると便利なキャットウォークですが、造作するのに費用がかかるため、プランに取り入れる際は、コストパフォーマンスに納得できるかどうか必ず確認してください。
Q.「吹き抜けは将来的に部屋にできる?」
A.吹き抜けを後から部屋にするリフォームは、かなりハードルが高いです。
「家族が増えたから吹き抜け部分を部屋に変えたい」となった場合、床面積が6帖(約10㎡)以上増える場合は、建築確認申請をしなくてはいけません。
その際、建築基準法へ新築時にはなかった規定が追加されている場合は、それに適合するための工事が発生するなどのリスクもあります。
また、2階の床面積が増えると建物荷重が増えて耐震性能に影響を与える可能性もあるため、大掛かりなリフォームになることは想像に難くありません。
そのため、新築時には、将来的な暮らし方も含めて、吹き抜けを作るべきかじっくり検討しましょう。
茨城で“吹き抜け”のある注文住宅を建てたい方はクレアカーサへ相談を
「デザインにこだわった家」「災害に強い家」「省エネ性の高い家」「快適に過ごせる家」を建てたい方は、まずクレアカーサにご相談ください。
クレアカーサは、千葉県・茨城県で「敷地の条件」「予算の条件」「家族の条件」全てを実現できる家づくりを行っています。
- 【断熱性能】
UA値は標準仕様で「ZEH」相当、エリアでは函館クラスの断熱性能を有しています。(間取り等により誤差があります。ご了承ください。) - 【地震に対する備え】
建物を支える「基礎・ベタ基礎配筋・ひのき土台・軸組み+パネル工法・格子剛床構造」にもこだわっています。 - 【豊富なオプション】
「制振システム」や「床下用エアコン+全熱交換型換気システムを連動させた全館空調システム」をご用意しております。
茨城・千葉でおしゃれな家の新築を検討中の方は、施工実績が豊富なクレアカーサへご相談ください。
クレアカーサが、「ウチ+ソト+ニワ」のトータルデザインをコンセプトに、理想のマイホームづくりをお手伝いいたします。
オンライン無料相談やショールームでは、家づくりのプロが土地選びや資金計画、間取りの疑問・その他住まいに関するお悩みをうかがいますので、ぜひお気軽にご利用ください。
あらかじめご了承ください。