土間リビングの実例と間取り図4選|メリット・デメリットや失敗を防ぐための対策も
屋内と屋外をゆるやかにつなぐ土間リビングは日常にゆとりや楽しみをもたらし、暮らしの幅を広げてくれる魅力的な空間です。
そこで今回は土間リビングの実例と間取り図をご紹介し、用途やプランニングのポイントなどを解説します。
土間リビングがある家のメリット・デメリットや失敗しないための対策もお伝えしますのでぜひ家づくりにお役立てください。
コラムのポイント
● 土間リビングはペットスペースや趣味空間、屋外とつなげたアウトドアリビングなど様々な用途で使うことができます。
● 用途を明確にした上で土間リビングのレイアウトや広さ、収納などを検討することがポイントです。
● リビングに玄関を直結させて土間スペース代わりにする方法などもあるため、建物の面積や用途に応じた間取りを採用しましょう。
土間リビングの実例・間取り図4選
使い勝手の良い土間リビングの間取り図とおしゃれな実例をご紹介します。
①土間リビングとテラスがつながる住まい
土間リビングとウッドデッキがフラットにつながる住まいです。
ウッドデッキはフェンスで囲まれた庭につながっているため、窓を開けておけば愛犬が室内外を自由に行き来できます。
リビングのドアを全開にすると玄関と土間に一体感が生まれ、より開放的な空間が広がります。
玄関脇にはコンパクトな洗面台を設け、帰宅時に手洗いうがいをしたり散歩帰りのワンちゃんの脚を拭いたりしやすいような間取りにしました。
約4帖の土間スペースはチェアや植栽を置いてもゆとりのある空間です。
屋内と屋外を心地よくつなぐ開放感あふれるスペースになるよう大きな窓をつけて、勾配天井にしています。
▶施工事例:愛犬と暮らす 土間のある平屋
②玄関とダイニングキッチンの中心にある土間リビング
玄関から続く土間スペースがおしゃれなリビングです。
リビングと土間には壁を設けず開放的な空間づくりにこだわりました。
土間リビングのタイルと屋外のテラスは同色を選び、室内外のつながりを感じられるようにしています。
土間スペースはリビングだけでなくダイニング・キッチンとも隣接する配置にしました。
家族が自然と集まれる居心地の良い土間スペースがある住まいです。
▶施工事例:ペットと暮らす スキップフロアのある平屋
③玄関と兼用の土間リビング
玄関とリビングを直結させ、仕切りをなくした開放的な間取りです。
リビング裏には大容量の収納を設け、玄関をいつもきれいに保てるようにしています。
玄関周りはコンクリート打ちっぱなしのクロスを採用し、お気に入りの服や自転車をレイアウトできるようにしました。
靴を脱ぎ履きする玄関としての役割だけでなく、趣味を楽しんだりお気に入りのインテリアを飾ったりできるこだわりの土間リビングです。
LDKには視線を遮るような壁はなくして玄関に入ったときに開放感が出るようにしました。
土間収納と洗面所・脱衣所の動線を近づけ、帰宅やお出かけするときの動きを効率化するような工夫も取り入れています。
▶施工事例:吹抜けリビングのある 白いサーファーズハウス
④趣味を楽しむ土間リビング
リビング横に玄関と兼用の土間スペースを設けた事例です。
アクセントクロスにウォールステッカーを貼り、爽やかなサーファーズハウスにマッチするデザインに仕上げました。
玄関横には趣味であるマリンスポーツの用具を保管できる大容量収納をつくりました。
土間リビングでメンテナンスも楽しめるゆったりとしたスペースです。
玄関と土間収納をそれぞれ4帖ずつ確保し、広々とした土間リビングをつくりました。
リビングと土間スペースを一直線のレイアウトにすることでより空間の一体感を持たせています。
▶施工事例:ヤシの葉揺れる 海辺のサーファーズハウス
▶︎お電話でのお問い合わせ 0120-35-3436
リビングに土間がある間取りのメリット
土間リビングの間取りを採用するメリットをご紹介します。
インナーテラスとして多用途で使える
リビングに隣接した土間は次のような用途で活用できます。
- ・ゆったりと読書やお茶を楽しむ
- ・ペットが日向ぼっこする
- ・お子様が遊ぶ
- ・家族で焼き肉などを楽しむ
- ・アウトドア用品のメンテナンススペース
土間は屋外でも使える耐水性・耐久性の高い素材で仕上げるため、お手入れが簡単でペットやお子様がのびのび過ごせる空間です。
土間スペースでティータイムやディナーを楽しめばカフェやリゾートで過ごしているかのような特別な時間を味わえます。
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室内外のつながりを持たせることができる
土間リビングと屋外のテラスをつなげることで室内と屋外がゆるやかにつながります。
窓を開けてテラスと一体になったスペースで食事を楽しめば、アウトドアリビングのような開放感を味わえて大人数でのホームパーティーにもぴったりです。
さらに土間とデッキを同じ素材で仕上げることで部屋が屋外まで続いているような広がりを感じる空間づくりができます。
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掃除がしやすい
土間リビングはフローリング仕上げと比べて掃除がしやすいです。
玄関を隣接させたり掃き出し窓を設けたりすれば土間スペースに溜まったホコリなどを外へ掃き出しやすく、掃除の負担を軽減できます。
タイルやコンクリートは耐久性・耐水性に優れていて水拭きもしやすいです。
空間デザインのアクセントになる
床をフローリングと土間で張り分けると視覚的なメリハリが生まれて内装デザインのアクセントになります。
土間をコンクリート仕上げにすれば無機質でクールな印象に、タイルなら個性やアクセントをプラスすることが可能です。
またリビングと土間に段差を設けることで空間に立体感が生まれ、視覚的な広がりや奥行きを感じられます。
夏場は土間がひんやりして涼しい
土間スペースは夏場でもひんやりと涼しい快適さがあります。
そのため、ワンちゃんがくつろぐお気に入りの場所になることも多く、ペットスペースとして活用される事例も少なくありません。
土間は直射日光が当たり続けると熱を蓄えてしまうため、シェードなどで日差しを遮って快適な温度を保つ工夫を取り入れましょう。
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リビングに土間がある間取りのデメリット
リビングに土間がある間取りのデメリットをご紹介します。
冬場の寒さが気になりやすい
土間は地中からの冷気が伝わりやすく、冬場に底冷えしやすい点がデメリットです。
コンクリートに触れると冷たいだけでなく、冷気が伝わってリビングにいても寒さを感じる可能性もあります。
土間リビングを採用する場合は建築時に対策することをおすすめします。
土間は次のような方法で寒さ対策が可能です。
- ・基礎の断熱を強化する
- ・床暖房を施工する
- ・暖房器具を設置する
土間は熱が伝わりやすいため暖房器具を置くだけでも寒さを感じにくくなります。
住宅会社に相談して最適な寒さ対策を採用しましょう。
床材によって機能性や費用が異なる
土間は仕上げ方によって機能性や費用が異なるため、慎重に検討することがポイントです。
ペットやお子様が遊ぶなら滑りにくいタイプ、冬場の寒さが気になる場合は冷たさを感じにくいタイルなどお悩みに合わせて選ぶことができます。
またタイルの種類によって価格に差があるため、機能性だけでなくコスト面も考慮して選びましょう。
リビング空間が狭く感じるケースがある
土間リビングを採用することでフローリング仕上げの空間が狭くなるケースもあります。
リビング側のスペースが狭いと希望するサイズのソファが置けなかったり、居心地の悪さを感じたりするかもしれません。
また土間リビングを広くすることで他のスペースを圧迫することも考えられるため、優先順位や間取り全体のバランスを考えることが大切です。
私たちクレアカーサ(株式会社日立プロパティアンドサービス)は千葉県茂原市にて、お客様の個性やライフスタイルに合わせて一邸一邸大切につくる家づくりをしております。
理想の土間リビングについて詳しくお伺いしたうえで、最適な間取りやデザインをご提案いたしますのでお気軽にお問い合わせください。
▶︎お電話でのお問い合わせ 0120-35-3436
▶︎ショールームや各種イベントのご予約・お問い合わせはこちら
土間リビングで失敗しないための対策
土間リビングを採用して後悔しないための対策をご紹介します。
①土間スペースの用途を明確にする
まずは土間スペースの用途を明確にして必要性を検討することが大切です。
リビング横に土間を設けない方がゆったりとくつろげる空間をつくれるケースもあります。
土間の用途や使用頻度をもとに必要性を見極め「採用したけれど使わなかった」といった後悔がないようにしましょう。
②段差をつける場合は安全性に配慮する
リビングの床と土間に段差をつける場合は安全性に配慮することがポイントです。
次のようなケースではケガにつながる危険性がありますので注意しましょう。
- ・段差が高すぎる
- ・ソファが段差のすぐそばにある
- ・段差の横が動線になっている
一般的には15~20cm程度の段差にするケースが多く、この高さであれば上り下りしやすいと言われています。
ソファが落下したり足を踏み外したりして怪我しないように安全性に配慮した間取りを検討することが大切です。
③内装と統一感のある仕上げ方を選ぶ
土間は内装との統一感のある床材を選ぶことがおすすめです。
こちらの事例では「シンプル×ナチュラル」な内装にライトグレーのタイルを合わせました。
▶施工事例:片流れの美しいシルエット 土間のある平屋の家
リビングのインテリアにもグレーを取り入れることで統一感を持たせ、内装に調和した土間スペースになりました。
タイルは種類やカラーバリエーションが豊富なため、様々なデザインテイストに取り入れやすい素材です。
一方でシンプルやクールな印象にしたいなら土間コンクリート仕上げをおすすめします。
土間リビングに隣接させてテラスをつくる場合は統一感のあるデザインでコーディネートしましょう。
こちらは土間スペースとテラスの床を同じグレーのタイルで仕上げた事例です。
床材に同じ色や素材を用いることで視覚的な一体感が生まれ、より屋内外のつながりを感じられます。
④用途によっては収納や棚があると便利
土間リビングの用途によっては収納や棚があると利便性が高まります。
- ・ホウキなどの掃除用具入れ
- ・ペット用品の収納
- ・インテリアを飾る棚
土間からそのまま外に出られるように靴箱を造作しても便利です。
用途に合わせた収納を設け、整理整頓されていて使い勝手の良い土間リビングをつくりましょう。
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⑤窓やカーテンの種類にこだわる
土間リビングを採用したい方は窓や種類のカーテンにこだわることをおすすめします。
全開口になる窓なら土間とテラスを一体にしたアウトドアリビングが楽しめますし、土間から外へ出て犬の散歩へ行く場合は鍵付きの勝手口があると便利です。
また遮光性の高いシェードやカーテンは夏場の強い日差しを遮って土間の蓄熱を防ぐことができ、ミラーカーテンなら外からの視線が気になりません。
土間リビングの位置や使い方に合わせて適した窓やカーテンを選びましょう。
⑥玄関とリビングの仕切りをなくす方法も検討する
玄関をリビングに直結させた間取りにすることで、個別に土間スペースを設けなくても「土間リビング」を取り入れることができます。
限られた面積の中でも土間のある暮らしが送りたいという方におすすめな方法です。
また、玄関とリビングの間に仕切りを設けないオープンな間取りは視線が抜けてより一層開放感が生まれます。
▶おすすめコラム:
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ガーデンルームを施工して土間リビングにする方法もあります。
建物の外側に施工するため床面積を圧迫せずに土間スペースをつくることが可能です。
▶施工事例:床下冷暖房で一年中快適 愛犬と暮らす自然素材の家
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まとめ
土間リビングがあると家の中にも屋外のように気軽に過ごせる場所が生まれ、暮らしに遊び心やゆとりが生まれます。
どのような使い方をするのかを明確にして、居心地が良くおしゃれな空間に仕上げましょう。
土間リビングは広さや動線、段差の高さなど様々なポイントにこだわる必要があるため施工実績が豊富な住宅会社への相談をおすすめします。
私たちクレアカーサ(株式会社日立プロパティアンドサービス)は千葉県茂原市にある建築会社です。
平屋建て・2階建てとレパートリー豊富な注文住宅や規格住宅の設計施工実績が豊富で「高断熱+高性能設備+太陽光発電」のZEH(ゼロエネルギー住宅)の普及にも努めております。
補助金を活用したこだわりの住まいもご提案可能ですのでお気軽にご相談ください。
監修者情報 クレアカーサコラム編集部
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家づくりに役立つ情報をお届けしています。
・免許情報
・資格情報
・執筆出演
・受賞歴など
住宅業界の専門性について
免許登録
- 建築士事務所登録番号 千葉県知事登録 第1-1907-7917号 公益社団法人 千葉県建築士事務所協会
建設業許可番号 国土交通大臣 許可(特5)第29052号 国土交通省
宅建業免許証番号 国土交通大臣(15)第810号 国土交通省
資格情報
- 一級建築士、二級建築士、一級建築施工管理技士、二級建築施工管理技士、
宅地建物取引主任者、インテリアコーディネーター、2級ファイナンシャル・プランニング技能士他
受賞歴
- ・ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー 優秀賞を2シリーズでダブル受賞
・三協アルミ ワンダーエクステリアデザインコンテスト2019 ブロンズデザイン賞
・ZEHビルダー評価制度で最高ランクの6つ星を取得 等
- 建築士事務所登録番号 千葉県知事登録 第1-1907-7917号 公益社団法人 千葉県建築士事務所協会