アウトドアリビングの魅力と注意点は?後悔しないための間取り・設備ポイントやおしゃれな施工事例
「アウトドアリビングとウッドデッキの違いがいまいち分からない」「どんなスペースにすれば快適に使えるのか知りたい」とお考えの方も多いでしょう。
そこで、今回はアウトドアリビングのメリット・デメリットや後悔しないためのポイントを徹底解説します。
併せてクレアカーサの手がけたおしゃれな事例を間取り図付きで紹介しますので、新築やリノベーションを検討中の方はぜひ参考にしてください。
コラムのポイント
● アウトドアリビングは屋外での時間を楽しみたい方におすすめの空間です。
● アウトドアリビングを後悔しないためには用途を明確にして、それに合う間取りや設備を検討することが重要です。
● クレアカーサは千葉県で省エネ性の高い「アウトドアリビングのある家」を数多く手がけています。
アウトドアリビングの魅力とは?
2022年頃から住宅のトレンドワードに上がり始めたキーワードが「アウトドアリビング」です。
アウトドアリビングとは、リビングなどに隣接した屋外空間で室内と一体的に使えるスペースを指します。
ウッドデッキやバルコニーと似ていますが、あくまでも室内と緩やかにつながっている点がポイントです。
最近は多くの新築注文住宅の間取りへ採用されています。主なメリットは以下の通りです。
- ● 室内外を緩やかに繋げる中間領域となるため、屋外空間を使う機会が増えて有効活用できる
- ● 自然な風や太陽の光を感じながらくつろげる
- ● 室内から見ると外に空間が広がるため、開放感をプラスできる
- ● バーベキューなど屋外アクティビティを楽しみやすい
- ● 室内から様子を確認しやすいので、小さいお子様の遊び場やペットの居場所としても安心して使いやすい
- ● ウッドデッキやタイルデッキにすると、草むしりなど庭の手入れをする面積が少なくなる
- ● 外観デザインのアクセントになる
このように、アウトドアリビングがあると、家でのリラックス空間の選択肢が増え、生活がより豊かになります。
アウトドアリビングの後悔理由・注意点と対策
メリットが多く人気な「アウトドアリビング」ですが、残念ながら後悔されている方も少なくないようです。
そこでよくある後悔理由や注意点をピックアップし、対策と併せて紹介します。
施工費がかかった割にあまり使わない
アウトドアリビングとしてウッドデッキを作ると平均で2.5〜5万円/㎡程度の追加費用がかかり、そこにパーゴラや屋根を作ると、さらにコストが高くなります。
※材料の種類や施工内容によって費用が大きく変わる場合があります。
ところが、コストをかけてアウトドアリビングを作ったものの、「思ったより使わない」と後悔している方もいるようです。
アウトドアリビングを作る時は、プランニングの段階で以下の点を確認しましょう。
- ● そこでどのような時間を過ごしたいのか、何をしたいのか
- ● 週(年)にどのくらいアウトドアリビングを使えそうか
- ● 時間帯によってどのくらい日差しがあるのか
これらをご家族で話し合い、本当に必要かどうか検討してみましょう。
建ぺい率・容積率に算入されて部屋が狭くなった
建ぺい率(※1)・容積率(※2)は、都市計画法で定められている用途地域ごとに上限が決められており、延べ床面積や建築面積がそれを超えないように設計しなくてはいけません。
※1 建ぺい率:敷地面積に対する建物(住宅)を建てる面積(=建築面積)の割合で、住宅地では上限が40〜60%に設定されています。【例:建ぺい率50%・敷地100㎡の建築面積上限=50㎡】
※2 容積率:敷地面積に対する建物(住宅)の延べ床面積の割合で、住宅地では上限が50〜500%に設定されています。【例:容積率200%・敷地100㎡の延べ床面積上限=200㎡】
ウッドデッキやバルコニーなどは、それら単体なら建ぺい率や容積率に算入されません。
ところが、そこに屋根がかかっていたり周りを壁に囲まれていたりすると、室内と同様に延べ床面積に入れなくてはならず、建ぺい率・容積率に影響する可能性があります。
そのため、プランによってはアウトドアリビングを作る代わりに、家を小さくしたり部屋を狭くしたりしなくてはいけないケースもあるのです。
室内で必要なスペースを確保した上で、延べ床面積・建築面積に余裕がある場合に、アウトドアリビングを作れるか建築会社と相談しましょう。
アウトドアリビングを作ることで建ぺい率・容積率の上限を超えてしまいそうな場合は、屋根や外壁の形状を再検討する必要があります。
ただし、建築基準法に関する最終判断は自治体によって異なる場合もあるため、その地域で施工実績が豊富な建築会社へ相談するのも重要なポイントです。
メンテナンス費用が思ったよりかかる
ウッドデッキの素材によっては、2〜3年に一度塗装メンテナンスが必要です。
また、どんな材料から作られているかによって、寿命も異なり、思った以上にやりかえ頻度が短いと感じている方もいるようです。
(デッキの素材) | (寿命目安) |
ウッドデッキ (ソフトウッド) |
5〜10年 |
ウッドデッキ (ハードウッド) |
15〜30年 |
ウッドデッキ (人工木材) |
20〜30年 |
タイルデッキ | タイルは割れない限り半永久的に持つが、目地は10〜20年で補修が必要 |
アウトドアリビングを作る際は、メンテナンスの頻度ややり替えの費用も事前に確認しておきましょう。
ハードウッドや人工木材は初期費用が高い代わりに長寿命で、ソフトウッドは初期費用が安く寿命は短めです。
そのため、新築時にかかる費用だけではなく、メンテナンス費用も含めた長期的な予算組みをしてください。
夏は暑くて冬は寒い
「憧れのアウトドアリビングを作ったが、夏は暑くて(冬は寒くて)くつろげない」という感想を持つ方もいるようです。
確かに日当たりを優先すれば夏は暑くなりますし、日の当たらない場所に作ればどうしても冬は寒くなってしまいます。
日差しを和らげるグリーンカーテンやパーゴラを設置したり、時間帯や季節によって出し入れできるオーニング(日よけや雨よけ)を取り付けるのがおすすめです。
また、正午前後の強い日差しだけ遮るために、ウッドデッキなどを外壁面よりも内側に作る「カバードポーチ(インナーバルコニー)でしたら、雨に濡れることもありません。
寒さ対策として風除けパネルを設置する事例もあります。
外からの視線が気になってくつろげない
アウトドアリビングはその開放感が魅力ですが、前面道路や隣家からの視線が気になってくつろげないというケースも耳にします。
室内との間の窓を大きく開け放つと、家の中が丸見えになる可能性もあるので、外からどのように見えるかもチェックポイントです。
アウトドアリビングを全面フェンスで囲むと、せっかくの開放感が損なわれてしまいます。
そのため、上写真のように部分的に格子を設置するか、道路・隣家と真正面に向き合わないように間取りを検討してみてください。
その際には、道路や隣の庭など1階レベルからの視線だけではなく、2階からの視線も必ずチェックしましょう。
どうしても外部からの視線が気になる方は、2階にリビングを配置し、そこから直接出られるルーフバルコニーやデッキがある間取りもおすすめです。
最初から家具を置きすぎて手狭に感じる
おしゃれなローテーブルやソファー、バーベキューグリルなどを設置したいと考える方も多くいらっしゃると思います。
しかし、最初からこれらを全て配置すると、せっかくのアウトドアリビングが狭くなってしまい、用途が限定されてしまうかもしれません。
アウトドアリビングの家具レイアウトを考える際には、そこで何をするのかを家族でじっくりシミュレーションしてください。
チェアなど市販の置き家具は、住み始めてから徐々に揃えるのがおすすめです。
ベンチなどの造作家具を取り入れる際は、ある程度何もない空間を残すことがポイントです。
バーベキューグリルを置きたい方は、使わないシーズンの置き場・収納場所も併せて検討しましょう。
収納が足りず雑然とする
アウトドアリビングをフル活用するとなると、お子様のおもちゃやガーデニング用品、バーベキュー用品など、色々なアイテムが必要ですよね。
しかし、せっかくのアウトドアリビングも物が増え散乱してしまうと居心地のいい場所にはなりません。
アウトドアリビングでやりたいことにはどのような道具が必要なのか、事前にリストアップしておきましょう。
それらを十分にしまえる場所を用意しておくと、おしゃれで生活感のないアウトドアリビングを長い間保てます。
蚊などの虫が気になる
夏にアウトドアリビングでくつろいでいたら気になるのが、蚊などの虫刺されですよね。
高温多湿の日本においては、屋外で長時間リラックスするためには、虫対策が欠かせません。
蚊の幼虫であるボウフラが好む水たまり(池や水瓶など)を作らないようにしましょう。
そのほか、湿気のこもりやすい雑草が生い茂る場所を作らないために、土の部分に防草処理をしたり、アウトドアリビングに近いエリアはタイル仕上げやコンクリート仕上げにしたりするのも効果的です。
ガーデニングや家庭菜園を楽しみたい方は、アウトドアリビングから離れた場所に花壇や畑をレイアウトすることをおすすめします。
室内との行き来が面倒
室内と屋外の空間が緩やかにつながる点がアウトドアリビング最大の特徴です。
ところが、室内外の行き来が大変だったり面倒だと、段々と使わない場所になってしまいます。
アウトドアリビングと室内リビングの段差は、できるだけフラットにしましょう。
ただし、雨が建物側に流れてくる納まりですと、外壁や構造体の劣化を早めてしまうリスクがありますので、場合によっては完全なフラットにすることは難しいかもしれません。
そのため、出入り口の段差は、建築会社の提案を慎重に確認しましょう。
活用方法が限られる
せっかく費用をかけてアウトドアリビングを作るのですから、色々な用途に使いたいですよね。
しかし、設備が整っていないと、使いたい目的でアウトドアリビングを活用できないかもしれません。
アウトドアリビングでバーベキューを楽しんだり、お子さんがプール遊びしたり、夜にゆっくりお酒を楽しんだりと、色々なシーンで活用したい方は、ぜひ下記設備の採用をご検討ください。
- ● 立水栓やペット足洗い場、シンクなどの水道設備
- ● DIYをする時にもあると便利な屋外コンセント
- ● ガスヒーターやガスグリルを使うための屋外ガス栓
- ● 夜に足元を柔らかく照らすフットライトなどの照明器具
アウトドアリビングの使い方をイメージしながら、必要な設備を整えましょう。
【間取り図付き】「アウトドアリビングのある家」おしゃれな施工事例
クレアカーサでは、「アウトドアリビングのある家」を数多く手掛けてきた実績があります。その中の一部を紹介しますので、ぜひ家づくりの参考にしてください。
「ヤシの葉揺れる 海辺のサーファーズハウス」
延床面積 |
99.37m² (30.05坪) |
敷地面積 |
538.30m² (162.83坪) |
こちらは、古き良きアメリカンハウスをイメージした事例で、玄関ポーチからアウトドアリビングまでが一体のカバードポーチになっています。
奥行きも広く、ご友人を招待してもゆったりとくつろげる点も魅力です。
室内からはガラス面が広い4連掃き出し窓(2箇所)から出入りでき、室内から外を見た時の開放感も抜群です。
室内・アウトドアリビング・前庭と、視覚的な空間の広がりが心地よく、リビングにいても、狭さを感じません。
「ペットと暮らす スキップフロアのある平屋」
延床面積 |
121.73m² (36.82坪) |
敷地面積 |
500.48m² (151.39坪) |
こちらも、玄関ポーチも兼ねたカバードポーチが特長的な事例です。
リビングの正面にはまず広めの土間空間が広がり、さらにその外にはアウトドアリビングが続く3層構成になっています。
広めの土間は、雨の日にワンちゃんが快適にくつろぐ場所としても便利です。また、玄関土間から続いていて、来客を迎えるサロン的な場所としても活用できるので、来客の多いご家庭にもおすすめします。
カバードポーチの上には大屋根がせり出してきているので、昼間の真上から刺す強い日差しは遮りつつ、心地よい朝日や夕陽は室内まで取り込める点も人気のポイントです。
「青い海を望む天空のリゾートハウス」
延床面積 |
134.00m² (40.53坪) |
敷地面積 |
532.43m² (161.06坪) |
こちらは高台に建てられたゴージャスな別荘で、海を一望できる場所に広々としたアウトドアリビングを配置しました。
屋根をしっかり作ったので、日陰で涼しい海風を感じながら、ゆったりとした時間を過ごせます。
デッキはメンテナンス手間がほとんどかからないシックな印象のタイルデッキを採用し、外壁のサイディングとカラーコーディネイトした点もポイントです。
高台という立地を活かした間取りなので、外からの視線を気にすることなくアウトドアリビングでの時間を楽しめる家に仕上がりました。
キッチンからデッキへのアクセスもスムーズなので、天気のいい日には外でパーティーも楽しめます。
「やわらかな光で彩られたカリフォルニアスタイルの家」
【施工事例:やわらかな光で彩られたカリフォルニアスタイルの家】
延床面積 |
107.64m² (32.56坪) |
敷地面積 |
377.10m² (114.07坪) |
こちらはL型に囲まれたウッドデッキをアウトドアリビングにした事例です。
キッチンで料理していても、室内リビングでくつろいでも、外とのつながりを感じられます。
外に出るための開口部は、ほぼフルオープンにできる折り戸タイプのサッシを採用した点もこだわりです。
リビング上の吹き抜けに設けたハイサイドライト(高窓)から差し込む光も相まって、コンパクトなリビングながらも、まるで外にいるような自然な風と陽の光を感じられます。
そして、こちらの事例のポイントはセミオーダータイプの規格住宅である点です。
規格住宅と聞くと、無難な間取りしか実現できないと思われがちですが、クレアカーサが提供しております「Mine+DESIGN(マインプラスデザイン)」は、使いやすさと性能、そしてデザインをバランスよく取り込んだベースプランへ、ウッドデッキなどのアウトドアリビングもプラスできます。
アウトドアリビングのある家は設計施工実績が豊富な会社へ相談を
【施工事例:シンプルだから美しい 白い塗り壁のサーファーズハウス】
「アウトドアリビングのある家」を建てたい方には、土地の特性や周囲の環境、ご要望、ご予算を踏まえた上で、トータルデザインできる会社がおすすめです。
ずっと快適に暮らせる住まいにするためには、断熱性・省エネ性などの住宅性能もポイントになります。
クレアカーサでは、デザイン性と省エネ性の両方を備えた「ゼロエネルギー住宅(ZEH)」の普及へ積極的に取り組んでいます。
「デザインも性能もコストも諦めたくない」という方は、施工実績が豊富な“クレアカーサ”へご相談ください。
太陽光発電システムを“実質0円”で導入できる「建て得」プランや、家庭用蓄電池を設置しないでも電気自動車や小型蓄電池があれば災害時に家で電気が使える「そなえるでんき」のプランも用意していますので、オール電化住宅を建てたい方も、ぜひお気軽にご相談ください。
イベント情報や施工事例を発信していますので、ぜひご覧ください。
コンセプトの違うモデルハウスも公開&販売中
- ● 日常にリゾートを 「大人のプライベートヴィラ」
- ● シンプルだから美しい 「書斎のある家」
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クレアカーサであなたの夢を叶えてみませんか
私たちクレアカーサ(株式会社日立プロパティアンドサービス)は、千葉県茂原市にある建築会社です。
クレアカーサ(CREACASA)は、イタリア語で”家 ・ 家族を創り出す”という意味を示しています。
一級建築士をはじめ、インテリアコーディネーター、施工管理技士などのプロの有資格者がタッグを組み、たったひとつのあなたの我が家を完成させていくのがクレアカーサの家づくりです。
お客様の個性やライフスタイルに合わせて、プランニングすること。そしてお客様の笑顔のお手伝いをすること。一邸一邸大切に住宅を提供すること。これが当社の家づくりの基本です。あなたの想いをぜひ私たちに聞かせてください。あなたの気持ちに寄り添いながら、夢を現実にするお手伝いをしています。
監修者情報 クレアカーサコラム編集部
-
家づくりに役立つ情報をお届けしています。
・免許情報
・資格情報
・執筆出演
・受賞歴など
住宅業界の専門性について
免許登録
- 建築士事務所登録番号 千葉県知事登録 第1-1907-7917号 公益社団法人 千葉県建築士事務所協会
建設業許可番号 国土交通大臣 許可(特5)第29052号 国土交通省
宅建業免許証番号 国土交通大臣(15)第810号 国土交通省
資格情報
- 一級建築士、二級建築士、一級建築施工管理技士、二級建築施工管理技士、
宅地建物取引主任者、インテリアコーディネーター、2級ファイナンシャル・プランニング技能士他
受賞歴
- ・ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー 優秀賞を2シリーズでダブル受賞
・三協アルミ ワンダーエクステリアデザインコンテスト2019 ブロンズデザイン賞
・ZEHビルダー評価制度で最高ランクの6つ星を取得 等
- 建築士事務所登録番号 千葉県知事登録 第1-1907-7917号 公益社団法人 千葉県建築士事務所協会