【書斎のある注文住宅】タイプ別特徴と事例で見る失敗しないための間取りポイント
コロナ禍以降日本でもリモートワークが徐々に定着し、自宅に書斎が欲しいと考える方が増えています。
しかし、書斎と言ってもスタイルや広さは様々です。
そこで今回はこれから注文住宅を新築する方のために、書斎のスタイルや広さの目安、施工事例で見るデザイン・間取りのポイントを紹介します。
書斎のある間取りを考える時の注意点についてもお話ししますので、ぜひ最後までご覧ください。
コラムのポイント
● 書斎にはいくつかのタイプがあり、それぞれメリットとデメリットは異なります。
● 居心地が良く使いやすい書斎にするためには作業内容や使う人に合わせた広さの設定と、設備選びが重要です。
● クレアカーサは千葉県で高断熱・高耐震かつスタイリッシュな住宅を数多く手がけています。
書斎のタイプとそれぞれのメリット・デメリット
書斎とは「仕事や読書その他作業をするための部屋や空間」を指し、間取り図では用途を限定しない多目的室を示すDENと表記される場合もあります。
書斎と聞くと個室を想像する方が多いかもしれませんが、近年はLDKなどと一体になるスタイルは少なくありません。
独立・クローズドタイプ:間仕切壁と出入り口ドアに囲まれた個室のタイプ
フルオープンタイプ:LDKやホール、寝室などの一角に設けられるワークスペース
半個室・セミクローズドタイプ:一部が間仕切りで区切られていたり、ロフトやスキップフロアなど床の段差によってゾーニングされていたりするタイプ
これらはそれぞれ特徴や必要な広さ・設備が異なるため、家の大きさや作業内容によって適したタイプを選ぶ必要があります。
タイプ | 特徴 |
---|---|
独立 クローズド |
【メリット】 ・音や匂い、人の気配を感じにくい ・プライベートな空間で作業できる 【デメリット】 ・ある程度の広さが必要 ・壁やドアの造作費用がかかる |
フルオープン | 【メリット】 ・小さなスペースでも成立する ・造作費用を抑えられる ・家族とコミュニケーションを取りやすい 【デメリット】 ・音や匂い、人の気配が気になり集中できない可能性がある ・プライベートな空間ではない |
半個室 セミクローズド |
=独立タイプとフルオープンタイプのハイブリッド版 |
書斎の広さ別特徴|1・1.5・2・3・6畳
▶︎施工事例:カリフォルニアの風を感じる アメリカンスタイルの平屋
書斎の広さを決める上でまず検討しなくてはいけないのが、そこでの作業内容と必要な設備や家具です。
書斎の広さを考える前に、まずは以下のうち何が必要なのかをイメージしましょう。
デスク(ノートパソコンでの作業):1人用で最低100×60cm、ゆとりが欲しい場合は140×80cm程度必要
デスク(デスクトップパソコンでの作業):1人用で最低120×70cm、ゆとりが欲しい場合は140×80cm程度必要
椅子:デスクの幅×前後の可動域75~90cm程度必要
プリンター:本体サイズ(幅25〜30cm・奥行き40〜50cm・高さ35〜45cm)に加えて前後左右に10〜15cm程度のゆとりが必要
棚:収納する物のサイズや量によって大きさは異なる
作業内容によってはこれらのほかに必要なアイテムがあるかもしれません。
では、書斎の広さごとに特徴を紹介します。
広さ | 特徴 作業内容 |
---|---|
1畳 (0.5坪) |
独立タイプではなくフルオープンもしくは半個室が基本で、机は置かず作り付けのカウンターを設置する程度です。 パソコンのみの作業や読書、書き物であれば狭さは気になりません。 プリンターまで置くと狭く感じるので注意しましょう。 |
1.5畳 (0.75坪) |
独立タイプではなくフルオープンもしくは半個室が基本で、空間形状によっては奥行きの大きなデスクを置けます。 デスクとは別にプリンター用ワゴンを置いても、あまり狭さを感じません。 |
2畳 (1坪) |
少々狭めですが、ドアのある独立タイプにすることも可能です。 ただし、置ける家具はデスクトップパソコンに対応できるデスクと椅子、プリンター、小さめの棚程度で通路やフリースペースは確保できません。 |
3畳 (1.5坪) |
3畳あると座った状態で2人が作業できます。 レイアウトによってはデスクや収納棚を置いて、さらに休憩用の1人掛けソファなどを置くことも可能です。 |
6畳 (3坪) |
2人用デスクや棚を置いても狭く感じず、レイアウトによっては3人以上でも作業できます。 デスク以外のフリースペースをかなり確保できるため、休憩用や打ち合わせ用の2〜3人掛けソファとローテーブルを置くことも可能です。 |
【間取り図付き事例紹介】書斎のある注文住宅
クレアカーサでは様々なスタイルやデザインの書斎がある注文住宅を数多く手掛けています。
その中から抜粋し、施工写真・間取り図・ポイントを紹介します。
フルオープンタイプ
▶︎施工事例:やわらかな光で彩られたカリフォルニアスタイルの家
こちらはダイニングの横にカウンタータイプの書斎コーナーをつくった事例です。
一人でゆったり作業できる幅を確保し、たっぷり収納できる吊り戸棚を設置しました。
独立タイプや半個室タイプの書斎をつくるためにはまとまったスペースが必要ですが、フルオープンタイプはコンパクトで無駄のないワークスペースをつくれます。
こちらは玄関からリビングへアクセスする通路の一角に書斎コーナーをつくった事例です。
リビングと距離があるため、家族がソファでくつろいでいる間も作業できる点がポイントです。
窓からの自然光が差し込む明るいワークスペースに仕上がりました。
半個室・セミクローズドタイプ
▶︎施工事例:赤毛のアンが住んでいるような、アメリカンスタイルの家
こちらは2階に上がる階段の踊り場からアクセスできるスキップフロアを書斎にした事例です。
リビングのすぐ横にあるものの床の高さが半階上がっているため、家族と視線が合わず、集中して作業に打ち込めます。
書斎コーナーの下は天井高が低いため、お子様のプレイルームにしました。
▶︎施工事例:セミオーダー×西海岸スタイルリビングに書斎のある家
こちらは一見独立タイプの書斎に見えますが、リビングとの間にドアはなく、さらに室内窓によって圧迫感を軽減した半個室タイプの書斎です。
L型のカウンターや大容量の本棚など、造作家具を取り入れて使いやすくデッドスペースのない空間に仕上げました。
▶︎施工事例:ドライガーデンが彩る 海辺のサーファーズハウス
こちらはロフトを書斎にした事例です。
リビング階段を上がるとダークグレーで統一したシックな空間が広がります。
書斎は椅子に座って過ごすことの多い空間なので、ロフトの欠点である天井の低さは気になりません。
独立・クローズドタイプ
▶︎施工事例:光そそぐタイルテラス ティータイムを愉しむ白い家
こちらはLDKの脇にドアで区切られた独立タイプの書斎をつくった事例です。
ドアを引き込み戸にしたので、出入りする際も動線の邪魔になりません。
コンパクトな独立タイプの書斎は圧迫感が出てしまいますが、座って正面に室内窓を設置し、居心地のよい空間に仕上がりました。
こちらはリビングの横に細長い書斎をつくった事例です。
部屋の奥行きはありませんが、長いカウンターを設置したので、2人・3人でも同時に作業できます。
クレアカーサでは施工範囲を千葉県内に限定し、高性能かつスタイリッシュな住宅をリーズナブルな価格で提供しております。
フルオーダーの注文住宅から“安心の総額コミコミ価格”のセミオーダー可能な規格住宅Mine+DESIGN、ミニマルに暮らす平屋シリーズとラインナップが充実していますので、ぜひお気軽にご相談ください。
書斎をつくる時のポイント・注意点
書斎のある注文住宅の間取りやデザインを検討する際は、これから紹介する7つのポイントを押さえましょう。
集中できる環境は人によって違う
一般的には壁やドアで囲まれた独立タイプの方が集中できるとされていますが、集中できる環境は人によってそれぞれです。
外部の音が聞こえない静かな空間が好きな方もいれば、少し雑音がある方が落ち着くという方もいます。
また、個室や広い空間では集中できないという方も珍しくありません。
書斎のスタイルを決める際は、まずどのような環境条件が揃うと作業しやすいか確認してみましょう。
作業内容によって必要なデスク広さや設備は違う
書斎での作業内容によって必要なデスクの広さや設備は異なります。
例えば、パソコン作業するためのスペースであればデスク上にコンセントがあると便利ですし、ルーターが近いとインターネットの通信速度が遅くてイライラすることもありませんよね。
読書や書き物をする場所でしたら、メイン照明に加えて手元を照らすデスクライトが必要です。
このように作業内容によって適した環境は異なりますので、「誰が・何をするのか」をイメージしてから書斎のプランを決めましょう。
目の疲れない明るさが必要
書斎、特にリビングなどの一角につくるワークスペースの場合は手元の照度が足りず、作業しているうちに目が疲れてしまう可能性があるので注意しましょう。
最近多くの住宅でメイン照明として採用されるダウンライトは、手元がご自身の頭の影に入ってデスクが暗くなりがちです。
パソコン作業する場所は300~500ルクス、勉強や読書をする場所は750ルクス程度、裁縫など緻密な作業をする場所は1000ルクス程度確保しましょう。
独立タイプの書斎は換気設備が必須
壁やドアで区切られる独立タイプの書斎には、必ず換気扇を設置しましょう。
窓でも換気できますが、開けるのを忘れてしまう可能性があるので照明スイッチと連動して稼働する換気扇をおすすめします。
換気の目的は空気汚染や湿度上昇による体調不良の防止です。(参考:厚生労働省|建築物環境衛生管理基準について)
収納計画も重要
書斎やワークスペースに資料や道具をしまえる収納があると便利ですが、ものを出し入れする際に大変では段々と使わなくなってしまいます。
書斎の収納計画を考える際は作業動線を考慮して配置や大きさを決めましょう。
フルオープンタイプ・半個室タイプの書斎は、周りの空間から収納がどのように見えるかをチェックすることも大切です。
収納がうまくいかず物が片付いていないと雑然とした印象になります。
落ち着きのあるカラーデザインに
書斎の内装には木目やナチュラルカラーを基調としたデザインがおすすめです。
目の負担が少なく、集中できます。
原色を使うと気が散漫になりがちなので注意しましょう。
ただし、青やグレー系の色は集中力を高める効果があるとされているため、壁やカーテンに取り入れる事例も多数あります。
窓の位置も重要
コンパクトな書斎は外窓や室内窓があると圧迫感が軽減されて快適な空間になりますが、机について正面に大きな窓があり外や別室の様子が視界に入ると気が散ります。
窓を設置する場合は、座る場所から左右にずれた場所か、視線より高い部分に設置しましょう。
クレアカーサは「敷地・家族・予算」の条件をお客様から細かくヒアリングし、トータル的にご要望を叶えられるプランを提案いたします。
高い耐震性・断熱性・省エネ性にこだわった家づくりに努めておりますので、「コストもデザインも品質も諦めたくない」という方は、ぜひクレアカーサまでお問い合わせください。
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書斎スペースはリビング学習にもおすすめ
リビングなどの一角につくるフルオープン・半個室タイプの書斎スペースは、大人の方がテレワークするだけでなく、お子様がリビング学習する場所としても活用できます。
リビング学習はお子様の学習意欲を高める可能性がある方法として注目されています。
- ・親子のコミュニケーションが活発になる(自室にいる時間が減る)
- ・分からないところをすぐに聞ける
- ・小さいお子様が安心して学習に取り組める
- ・遊ぶ場所と勉強する場所を分けられる
- ・効率的に学習効果を高められる
- ・大人が家事をしながらお子様の学習を確認できる
- ・光熱費の削減につながる(エアコンをつける部屋が減る)
- ・子ども部屋をコンパクトにできる
書斎をつくる際はご家族みなさんが快適に使えるプランにしましょう。
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まとめ
書斎はプラン次第でご家族みなさんが快適に作業できる空間になります。
ただし、居心地が良く使いやすい書斎にするためには作業内容に合わせた広さを確保し、必要な設備を整えることが欠かせません。
書斎のある注文住宅新築を後悔したくない方は設計施工実績が豊富な建築会社へご相談ください。
私たちクレアカーサ(株式会社日立プロパティアンドサービス)は、千葉県茂原市にある建築会社です。
平屋建て・2階建てとレパートリー豊富な注文住宅や規格住宅の設計施工実績が豊富で、「高断熱+高性能設備+太陽光発電」のZEH(ゼロエネルギー住宅)の普及にも努めております。
「お得にマイホームを建てたい」という方をしっかりサポートいたしますので、お気軽にお問い合わせください。
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監修者情報 クレアカーサコラム編集部
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住宅業界の専門性について
免許登録
- 建築士事務所登録番号 千葉県知事登録 第1-1907-7917号 公益社団法人 千葉県建築士事務所協会
建設業許可番号 国土交通大臣 許可(特5)第29052号 国土交通省
宅建業免許証番号 国土交通大臣(15)第810号 国土交通省
資格情報
- 一級建築士、二級建築士、一級建築施工管理技士、二級建築施工管理技士、
宅地建物取引主任者、インテリアコーディネーター、2級ファイナンシャル・プランニング技能士他
受賞歴
- ・ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー 優秀賞を2シリーズでダブル受賞
・三協アルミ ワンダーエクステリアデザインコンテスト2019 ブロンズデザイン賞
・ZEHビルダー評価制度で最高ランクの6つ星を取得 等
- 建築士事務所登録番号 千葉県知事登録 第1-1907-7917号 公益社団法人 千葉県建築士事務所協会