狭い玄関・ポーチは嫌!|後悔しないための設計ポイントと事例紹介
家づくりの中でリビングなど家族と過ごす空間は多くの時間を割く一方、「玄関」はついスルーされがち。
そんな玄関ですが、家族が出入りする・大切なお客様を迎えるなど、日々の生活の中でも大切な部分なのです。
玄関は人が出入りする以外にもたくさんの役割があり、広い・狭いなどの「玄関サイズ」やデザインや機能面など、いろいろな部分で検討していく必要があります。
もちろん広々とした玄関が理想ですが、住まいに使用できる広さには限りがあります。
今回は「狭い玄関・玄関ポーチは嫌!後悔しないための設計ポイント」にクローズアップしてみましょう。
希望の広さにできなくても、アイデアや工夫で使い勝手は大きく変わります。
コラムのポイント
- ● 玄関やポーチの役割はたくさんあります。違いを確認し、具体的な使い方をイメージしながらプランを考えていきましょう。
- ●理想の玄関ポーチをつくるために施工事例もたくさんご紹介します。そこからイメージを膨らませていきましょう。
Contents
玄関・ポーチの役割とは?
玄関やポーチは生活の中でも大切な場所です。
そのためデザイン性や機能性などを工夫することで、住まいの雰囲気を変えるだけではなく、生活の快適さも大幅に向上します。
しかしその一方、玄関やポーチの役割など最低限のポイントおさえておかなければ、使いづらく、後悔につながるケースも多いのです。
まずは玄関やポーチとは「どんなもので どんな役割があるのか」を見ていきましょう。
玄関・ポーチとは
玄関とは建物の主要な出入口を指し、出入口の部分に設けられた空間です。
一方玄関ポーチは「玄関前の屋根や庇(ひさし)があるスペース」のことを表すのが一般的です。
玄関やポーチの役割
- ○ 外と内を仕切る機能。
- ○ 玄関ドアを雨風や紫外線から守る。
- ○ 玄関スペースの快適性を保つ。
- ○ 悪天候でも玄関の出入りをスムーズにしてくれる。
- ○ 光や風を住宅全体に取り込む。
- ○ 住まいの断熱性能をアップさせる。
- ○ 外観全体の印象や雰囲気を左右し、デザイン性を向上させる。
このように使い勝手・快適性・デザイン面など、たくさんの役割を担っています。
まるで絵本の世界から飛び出してきたようなたたずまいのM様邸。
玄関など入口に使われたアーチ型の開口部は、訪れる人に穏やかな印象をあたえてくれます。
【施工事例:スクエアデザインが美しい、子どもの心を育む住まい】
こちらは玄関での出入りが外から見えないよう、アイデアが施されています。
玄関前の壁を格子にすることで、周り空の視線を防ぎながら光や風を自然に取り込むことができます。
上の施工事例のように、玄関・玄関ポーチは住宅の印象を大きく左右するものであることが分かります。
玄関は家を出るときに「モチベーションを上げ」、帰ってくれば「心も体もホッとする」など「気持ちの切り替え」をする部分。
さらに玄関ポーチは、つくり方によって玄関ドアや外壁にあたえるダメージを軽減するなど家の寿命にもかかわってきます。
たかが玄関、たかが玄関ポーチではなく、家族構成やライフスタイルに合わせた玄関をプランニングしていきましょう。
▶参考コラム>>【新築】シューズクローゼットの間取りポイント|スッキリ使いやすい玄関を実現
狭い玄関でも快適に!後悔しないための設計ポイント
確かに「広々とした玄関にできれば・・・」とは思いますが、住宅の広さは人それぞれ。
他の空間との配分もありますので、玄関にかけられる広さには限りがあります。
玄関や玄関ポーチでは、
- ○ 玄関ドアが無理なく開閉できる、ドアを開けて無理なく家に出入りできる。
- ○ 玄関の鍵を開ける際、無理なくスムーズに動ける。
- ○ 購入した荷物をスムーズに運べる。
などの行動が考えられます。
そのため2~3人家族の玄関では、「幅は1.35m以上、奥行きが1.2m以上(広さ3畳程度)」、玄関ポーチにおいては「幅が1.8m、奥行きが900m程度(広さ約1畳)」が一般的といわれています。
玄関サイズの目安
玄関の広さの目安は、家族構成により変わります。
家族の人数 |
玄関の広さ |
2~3人家族 |
3~4畳 |
3~5人家族 |
3.5~5畳 |
6人家族以上 |
4~6畳 |
上は一般的な目安ですが、暮らしやすさを考えた場合「少し広すぎるかも」と思うくらいに設定しておきましょう。
靴や傘などの小物を置くと、数字で見る面積よりも広く感じなくなります。
【施工事例:ミニマム&アクティブ 平屋で叶えるセカンドライフ】
玄関と他のスペースとの仕切りをなくすことで、玄関をより広く感じられることができます。
こちらのお住まいでは、玄関スペースとハスキー犬のための土間がひとつの空間としてつくられています。
ライフスタイルや玄関での目的を考えながら、自分たちに合う玄関スペースを考えることが大切です。
▶参考コラム>>玄関に土間収納がある暮らし|快適性を上げるポイントを紹介します
玄関ポーチの違いを施工事例から比較してみよう
玄関ポーチとひとことで表しても、いろいろなデザイン・スタイルがあります。
ここでは実際に建物の玄関ポーチをたくさんご紹介します。
あなた好みの玄関ポーチを見つけてみましょう。
【施工事例:スケートボードパークのある 平屋のサーファーズハウス】
玄関の脇には、ウチとソトをゆるやかにつなぐ大型カバードポーチ+ウッドデッキがあるお住まい。
玄関部分の開放感を高めてくれ、ポーチ部分に自転車を置くなど、アイデア次第で活用の幅も広がります。
【施工事例:趣味の自転車を愉しむ 土間空間とロフトのある平屋】
玄関アプローチに階段部分とスロープを併設することで、バリアフリー面や自転車の乗り入れなどもしやすくなります。
玄関の側に活用度の幅の広い土間スペースを設けることで、例えば玄関スペースが狭めでも快適性を保つことができます。
こちらのお住まいではガレージとファミリー玄関を直結し、お買い物した荷物をすぐにしまえる「車動線」がプランニングされています。
ライフスタイルに合わせていくつもの動線を設けることで、家事効率に優れたお住まいに仕上がっています。
このように玄関・玄関ポーチも、どれが正解というものはありません。
自分たちにはどんなスタイルが合うのかを話し合い、後悔のない家づくりをめざしましょう。
今と将来を考えた玄関づくり
後悔しない家づくりで大切なのは、「今の生活での暮らしやすさ+将来を考えた空間づくり」をすることです。
例えば長く暮らす住まいだからこそ、時間の経過により玄関ポーチの段差がきつくなる、車椅子などが必要となり段差のある生活が支障となってしまう、というケースも考えられます。
そのためいざ玄関ポーチにスロープが必要となった場合でも困らないよう、「設置できる広さを今から確保しておく」こともひとつの方法です。
そのため、
- ○ 玄関前にある程度の空間を確保しておく。
- ○ スロープ角度がきつくならないような、広さと段差のバランスを取り入れておく。
などの配慮が必要となります。
新築時から将来の暮らし方のへの工夫を取り入れることで、長く安心して暮らせる住まいにすることができます。
スロープの他には、上り下りしやすい手すりや段差の部分にすぐにつかまれる壁や柱を設けるなどのアイデアをおすすめです。
また玄関や玄関ポーチの素材も、チェックしておきたいポイントのひとつです。
- ○ 水に濡れても滑りにくい素材を使用する。
- ○ 汚れの目立ちにくい素材を選ぶ。
- コンクリート打ちの仕上げを「刷毛引き仕上げ」にするなどのアイデアを取り入れる。
など、安全性を高めるだけではなく日頃のメンテナンスの負担も軽減します。
スロープ設置などの将来への備えは「必要になったときに後付けリフォーム」することができます。
いざ必要となったときのことを念頭におきながら、慎重に検討しておきましょう。
▶参考コラム>>【20坪~30坪の間取り】老後でも安心な平屋をつくる|2階建て住宅にも活かせるアイデアも紹介
まとめ:玄関は家の印象を左右する
「玄関は家の顔」という言葉があるとおり、家全体の印象や雰囲気を大きく変えます。
またデザインの他に使い勝手や快適性など生活面に直面するケースもあります。
どんな玄関にするのか、どのくらいの広さが必要なのかなどご家庭によっても違います。
クレアカーサでは、お客様の小さな声も形にするお手伝いをしています。
「こんな風に使いたいの」「こんな空間が欲しい」など、大まかなイメージで大丈夫です。
お客様との何気ない会話からご要望を見つけ出し、アドバイスやご提案をさせていただいておりますので、ぜひお気軽にお声がけください。
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私たちクレアカーサ(株式会社日立プロパティアンドサービス)は、千葉県茂原市にある建築会社です。一級建築士をはじめ、インテリアコーディネーター、施工管理技士などのプロの有資格者がタッグを組み、たったひとつのあなたの我が家を完成させていくのがクレアカーサの家づくりです。
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建設業許可番号 国土交通大臣 許可(特5)第29052号 国土交通省
宅建業免許証番号 国土交通大臣(15)第810号 国土交通省
資格情報
- 一級建築士、二級建築士、一級建築施工管理技士、二級建築施工管理技士、
宅地建物取引主任者、インテリアコーディネーター、2級ファイナンシャル・プランニング技能士他
受賞歴
- ・ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー 優秀賞を2シリーズでダブル受賞
・三協アルミ ワンダーエクステリアデザインコンテスト2019 ブロンズデザイン賞
・ZEHビルダー評価制度で最高ランクの6つ星を取得 等
- 建築士事務所登録番号 千葉県知事登録 第1-1907-7917号 公益社団法人 千葉県建築士事務所協会