ファミリークローゼットを活かす｜家事動線の良い間取りにする方法
家づくりの中でも、収納は暮らしやすさを左右する大きな要素のひとつです。
最近では家事のしやすい収納スペース「ファミリークローゼット」を取り入れるご家庭も多くなってきています。
これから家づくりには「ライフスタイルの変化にも対応できる」要素を取り入れることが必要です。
今回は収納力も高く使い勝手も良い！「ファミリークローゼット」に注目してみましょう。
ファミリークローゼットとはどんなものか、またファミリークローゼットによる家事動線の良い間取りのポイントと事例をご紹介します。
ぜひ家づくりの参考にしてください。
Contents
ファミリークローゼットとは
クローゼットといえば、各空間に収納スペースとして設けられているスタイルが一般的でしょう。
一方ファミリークローゼットとは、その名の通り「家族＝みんな」の衣類などをまとめて収納するスペース。
まとめて収納することにより各部屋に洗濯後の洋服を持ち込む手間もなく、各自のプライベートルームをスッキリさせることができます。
また季節ごとに行う衣替えが「家族分まとめてできる」など、家事効率を高めてくれるメリットもあります。
ファミリークローゼットを住まいの一部として活用するためには、選択する種類によって大きく違いが現れます。
動線によって変わる｜ファミリークローゼット
ファミリークローゼットの違いのひとつは、収納までの動線の違いがあります。
その違いについて、解説していきましょう。
どちらからでも出入りができる！ウォークスルー型
ウォークスルー型のファミリークローゼットは、出入り口がふたつあり「行き止まりのないタイプの収納スタイル」です。
間取りの中に動線を取り入れることで、動きにムダの出ないスタイルを創造することができます。
ファミリークローゼットと隣り合わせで洗面室を設置した場合であれば、
「ただいま」と帰宅してから、
玄関で靴を脱ぐ → ファミリークローゼットで着替え → 洗面脱衣室で手を洗う・洗濯物を出す
など、流れるような動線を作ることも可能です。
上でご紹介した流れもほんの一例に過ぎません。
間取りの中にうまく動線を組み込むことで、新たな価値を生み出す可能性は無限大に広がります。
個室タイプでしっかりと収納！ウォークイン型
ウォークスルー型はふたつの出入り口が特徴ですが、ウォークイン型はひとつの場所から出入りを行います。
ウォークスルーと比較すると、より多くモノを収納することができ、個室のように使える部分は大きな魅力です。
また出入り口がひとつで良いことから、間取りの中に取り入れやすいスタイルのファミリークローゼットです。
例えば帰宅した後の着替えの際も周りの目を気にせずにでき、プライバシーの保護にもつながります。
どちらのタイプもそれぞれの魅力がありますが、今だけの便利さだけではなく、5年後・10年後のスタイルを見据えてファミリークローゼットを検討していきましょう。
いろいろなパターンから選べる｜ファミリークローゼット
ウォークスルー・ウォークインなど動線から選ぶこともひとつの方法です。
また「どのようなもの」を「どのようなスタイル」で収納したいのかによっても、収納の形は大きく変わってきます。
ここではファミリークローゼットで設置できるスタイルの種類をご紹介します。
Ｉ型
Ⅰ型は下の画像のように、収納できる部分が1列のスタイルです。
収納できるスペースが少なそうに感じられますが、決められた収納以外に使える部分が多いため、いろいろな収納を活用できるメリットがあります。
例えば、
○ 空いているスペースに収納ケースを設け、収納力を自由に補充する。
○ お子様が小さいうちは、空いているスペースを自由空間として活用する。
などアイデア次第で活用方法も様々です。
Ⅱ型
Ⅱ型は下の画像のように、収納できる部分が2列のスタイルです。
収納スペースが倍に広がることで、多くの物品をしっかりと片付けることができます。
【施工事例：白と黒のコントラストが美しい 吹き抜けのある家】
こちらはキッチンのそばにあるパントリーの事例になりますが、配置方法はファミリークローゼットにも共通します。
例えば上の写真のように両面棚タイプにすることも方法のひとつですが「片側を棚・反対側をハンガー収納」にすることで、バックや帽子などの小物までしっかりと収納できます。
Ｌ型
L型は下の画像のように、L字型に収納するスペースを設けたスタイルです。
角をうまく活用し収納スペースを設けるため、「収納力と自由な空間」の両面を手に入れることができます。
また出入りする間口も大きく取れるため、他の収納パターンよりも開放的な空間を創造することも可能です。
Ｕ型
U型は下の画像のように、空間の壁面を有効的に活用できるスタイルです。
正面・両脇と自由に収納スペースを創造することが可能です。
しかし空間の両隅に当たる部分は、縦と横が重なるため「使いやすい工夫」を取り入れることを検討しましょう。
ファミリークローゼットは収納力を高めるだけではなく、生活動線や家事動線をシンプルにできるなど生活に直結した空間にすることも可能なのです。
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洗面室のそばにあるファミリークローゼット
ファミリークローゼットは、いろいろな魅力や可能性を持ち合わせた収納です。
ではいろいろな活用法の中から「洗面室のそばにファミリークローゼットを取り入れる」事例を見てみましょう。
家事動線がスムーズに｜家事効率がアップする
例えば洗面室のそばにファミリークローゼットを設置した場合、お洗濯の流れも下のように変化します。
＜今までのスタイルだと＞
洗う：１階 → 干す：1階または2階 → たたむ：1階または2階 → しまう：1階または2階の各部屋へ
と移動距離も長くなる傾向があります。
そして1階から2階へ、もしくは、2階から1階などの上下の移動も間取りによって多く発生します。
＜ファミリークローゼットを取り入れると＞
ファミリークローゼットをランドリールームのそばに設置することで、洗う、干す、たたむ、しまうまでの動線がコンパクトにできます。
また衣類が集約されることで家事効率が高まり、家事負担を大きく軽減することも可能です。
ただの収納と捉えず、活用の面からもファミリークローゼットを検討してみましょう。
クレアカーサファミリーのクローゼットアイデア事例
クレアカーサでお手伝いさせていただいたお客様の中には、快適性を更に高めたファミリークローゼットの他、上手に収納空間を設置された魅力的なお住まいがたくさんあります。
その一例をご紹介します。
家族みんなで使える！ファミリークローゼット
こちらのお住まいでは、U型スタイルのファミリークローゼットを設置しています。
家族みんなの洋服や小物をきちんと整理整頓し、全体を把握することが可能です。
また、洋服の長さによりかけられる部分がわかれていることで「使用目的」が明確になっています。
ただかけられる収納にするのではなく、ライフスタイルに合わせた収納を取り入れましょう
こちらのお住まいをもっと見たい方はこちら＞＞「白と黒のコントラストが美しい 吹き抜けのある家」
こちらのお住まいではⅡ型スタイルを採用し、より多くのお洋服が収納できるよう工夫されています。
また下の部分に棚収納を設置することでジーンズやTシャツの収納場所を確保。
バックなどの小物も一緒に収納し、おうちに帰ってきて直行してもスムーズな流れが実現できるアイデアが織り込まれています。
こちらのお住まいをもっと見たい方はこちら＞＞「ダウンリビングに集うモダンスタイルの家」
こちらのお住まいもⅡ型スタイルのファミリークローゼットになります。
片面は棚収納となっていることで、より収納力を高めています。
こちらのお住まいをもっと見たい方はこちら＞＞「30坪で大収納空間を叶えたサーフィンを愉しむ家」
こちらはどこかのショップを感じさせるようなファミリークローゼット。
高さや広さに余裕を持たせた空間にすることで、ワンピースやコートなど長さのある洋服もきちんとしまうことができます。
また中心には造作でバック置き場やアクセサリー収納ケースを設置。
外出前のコーディネートがクローゼット内で完成できる理想的な空間です。
こちらのお住まいをもっと見たい方はこちら＞＞「スクエアデザインが美しい、子どもの心を育む住まい」
ランドリールームを活用したファミリークローゼット
こちらのお住まいはランドリールームを広々とさせ、日常使いのものを収納できるファミリースペースを設置しています。
お子様が外から帰ったときお風呂へ直行できるような動線にされたのも、快適な毎日を実現するためのこだわりのひとつ。
タオルや下着など、何も用意せずともゆっくりとしたバスタイムを迎えることができます。
こちらのお住まいをもっと見たい方はこちら＞＞「白と黒のコントラストが美しい 吹き抜けのある家」
こちらのランドリールームも、家族で使える収納棚の他アイロンがけができるスペースを設置。
家事動線をとことん考えることで暮らしやすいお住まいを実現されました。
こちらのお住まいをもっと見たい方はこちら＞＞「自然素材と光、風に包まれた2階にLDKのある家」
ファミリークローゼットを活かしきるために
賃貸では収納場所も狭く、洋服やバッグなどが納まりきらなかったという方も多くいらっしゃるでしょう。
そのため新しい住まいでは、「大容量の収納」を作りたい！と検討している方も多いのではないでしょうか。
しかしただ大きいスペースを設置しただけでは収納を活かしきることはできないのです。
ファミリークローゼットを活かしきるためのポイントをまとめておきましょう。
使いやすいファミリークローゼットの広さを確保する
ファミリークローゼットの広さとしては、
○ ランドリールームに併設する場合、タオル類や室内着が中心に収納するには「２畳程度」
○ ウォークインクローゼットとして家族の衣類をまとめる場合には「３畳以上」
○ 着替えをすることも可能で、広めな収納にする場合には「4畳以上」
が一般的な目安となります。
どのような使い方をするのかによっても、広さや整えておきたい設備が変わっています。
目的をしっかりと決め、決めたルールをしっかりと守ることが快適なファミリークローゼットにつながります。
場所や方角によっては、湿気対策も検討しましょう
間取りや動線によって、様々な場所にファミリークローゼットを設置することが可能です。
しかし洗面室などの水まわり近くのファミリークローゼットや、方角により日当たりが悪いファミリークローゼットなど、周りの環境によってはカビやダニなど湿気による問題が発生する場合も考えられます。
その場合には、
○ 換気のできる窓を設置する。
○ 窓を設置できない場合は、サーキュレーターなどで風を循環させる。
○ 24時間換気システムを設置する。
など、いろいろな湿気対策を施すことができます。
ファミリークローゼットの快適性に関しても、プランニングの段階から取り入れるようにしていきましょう。
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○ 新しい家づくりを検討中の方におすすめ「雑誌「Cal」にオーナーのＴ様が掲載されました」
○ ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2020ダブル受賞
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まとめ：新しい収納の形にチャレンジしてみませんか
今回はファミリークローゼットに注目し、その魅力などをご紹介しました。
家事動線・生活動線の向上など、収納以外にも多様化できるため、ファミリークローゼットを取り入れられる方も多くなるでしょう。
家づくりでは、「コレが正解」というものがありません。
自分たちの暮らしに必要なものを見極め、住まいづくりに活かしていくこと。
それが後悔のない家づくりにつながります。
クレアカーサでは、お客様の小さな声も形にするお手伝いをしています。
「こんな暮らしに憧れている」「こんな形がいいかなあ」など、大まかなイメージでも大丈夫です。
お客様との何気ない会話からご要望を見つけ出し、アドバイスやご提案をさせていただいておりますので、ぜひお気軽にお声がけください。
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監修者情報 クレアカーサコラム編集部
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免許登録
- 建築士事務所登録番号 千葉県知事登録 第1-1907-7917号 公益社団法人 千葉県建築士事務所協会
建設業許可番号 国土交通大臣 許可(特5)第29052号 国土交通省
宅建業免許証番号 国土交通大臣(15)第810号 国土交通省
資格情報
- 一級建築士、二級建築士、一級建築施工管理技士、二級建築施工管理技士、
宅地建物取引主任者、インテリアコーディネーター、２級ファイナンシャル・プランニング技能士他
受賞歴
- ・ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー 優秀賞を２シリーズでダブル受賞
・三協アルミ ワンダーエクステリアデザインコンテスト2019 ブロンズデザイン賞
・ZEHビルダー評価制度で最高ランクの６つ星を取得 等
- 建築士事務所登録番号 千葉県知事登録 第1-1907-7917号 公益社団法人 千葉県建築士事務所協会
