動線が良い家の間取りアイデア12選|家事・洗濯・帰宅時などの作業を効率化する工夫
動線の良い間取りは室内の移動距離を短くできるため、家事などの作業の時短や効率化につながります。
そこで今回は「動線が良い間取り」のアイデアを実例写真と図面をもとに解説します。
動線を考える際のポイントもご紹介しますので、家事や朝の準備などをスムーズに進められる住まいにしたい方は最後までご覧ください。
コラムのポイント
● 動線とは人が生活する中で通る経路のことで、工夫次第では効率的かつ作業負担の少ない快適な暮らしを実現できます。
● 家事動線・お出かけ動線・来客動線などケース別に使い勝手の良い経路を考えることが大切です。
● 最適な動線はライフスタイルによって異なるため、設計・施工力がある実績豊富な住宅会社への依頼をおすすめします。
家づくりの中で意識すべき動線とは
家族が暮らしやすいマイホームにするためには動線を意識した間取りづくりが大切です。
動線とは人が生活する中で通る経路を指します。
次のようなタイミングで使う動線を効率化させることで時短や負担軽減につながります。
- ・家事動線
- ・帰宅・お出かけ動線
- ・おやすみ動線
- ・来客動線
それぞれの動線の内容について確認していきましょう。
①家事動線
家事動線とは家事を行う際に使う経路のことです。
料理・洗濯・掃除など様々な家事の効率を高めたいと考えているなら家事動線を取り入れた間取りを意識しましょう。
家事をしやすい家にするには動線をなるべく短くしたり動線上に収納をつくったりするなど様々な方法があります。
②お出かけ・帰宅動線
お出かけ・帰宅動線とは外出前後の準備や片付けのときに使う動線です。
朝出かける前には身だしなみを整えたり着替えたりと様々な準備をしなければなりません。
帰宅後も手洗い・うがいや着替え、カバンやコートの収納などやるべき動作が意外とたくさんあります。
動線が悪いと朝や夕方の忙しい時間帯に室内を何度も行き来してタイムロスにつながるため、スムーズに動ける間取りを考えることがポイントです。
③おやすみ動線
おやすみ動線とは寝る前や起きたときに活用する動線のことです。
お風呂からすぐ寝室へ行けて夜中でもトイレが使いやすいような動線なら就寝時のストレスを軽減できます。
おやすみ動線にこだわり、比較的時間にゆとりのある就寝前こそルーティンを効率化させて少しでも早く休めるように工夫してみましょう。
④来客動線
来客動線とは友人などが訪れた際に使う動線のことです。
キッチンや洗濯物が見えないルートでお客様を通せると急な来客でも慌てずに対応できます。
プライベートな空間を通らない動線なら友人が来ていても他の家族が気をつかわずに過ごせるため、来客が多いご家庭はぜひ検討していただきたい動線です。
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洗濯や掃除などを楽にする「家事動線」の間取りアイデア【4選】
洗濯や掃除などの家事を楽にする「家事動線」を採用した間取りのアイデアをご紹介します。
①水回りと収納が一直線につながる家事動線
ダイニングキッチンが横並びになっていて、さらに洗面脱衣所が一直線に配置された間取りです。
料理をしながら洗濯物を回したり買った食材をパントリーと冷蔵庫へ一気に片付けたりできる便利な動線です。
キッチンとダイニングが接しているため料理の配膳・下膳時も効率が高まります。
LDKに行き止まりがない回遊動線を採用し、掃除も効率的に行えるように工夫しました。
②洗濯を楽にする動線がある間取り
浴室からつながる広々としたランドリールームがある住まいです。
洗濯したらその場で干すことができ、脱衣所で使うタオルや使用頻度の高い服はランドリールーム内に収納できます。
洗濯から干すまでの作業を1か所で完結できるため、重い洗濯物を持ち運ぶ手間が減り、身体への負担を軽減できます。
またランドリールームと階段が隣接していることで乾いた洗濯物を2階に運ぶ動線を最短にした点もポイントです。
③玄関と洗面脱衣所がつながる家事動線
玄関と洗面脱衣所を直結させた住まいです。
洗濯物を外に干すときの動線がスムーズですし、お子様が泥などで服を汚して帰宅したときにもすぐに洗えます。
玄関と脱衣所がつながっている動線はワンちゃんのお散歩帰りに足を洗えるなど、ペットを飼っているご家庭にとっても便利です。
また玄関ホールとキッチン・パントリーの距離が近いため、買い出した食材を運ぶ負担も軽減できます。
④脱衣所と外がつながる動線
洗面脱衣所から屋外へ直接行ける動線を確保した間取りです。
一部の床を土間仕上げにして靴やサーフボードなども直置きできるようにしました。
洗面脱衣所と屋外が直結した間取りは洗濯物やサーフィンのウェットスーツを外干しする際に便利な動線です。
サーフィンから帰宅した際にも直接水回りへ行けるため、リビングなどの空間が濡れたり汚れたりする心配がありません。
▶施工事例:サーフ×リゾート 心身を解きほぐすセカンドハウス
外出の負担を減らす「お出かけ・帰宅動線」の間取りアイデア【3選】
外出前や帰宅時の負担を減らす動線のアイデアをご紹介します。
①玄関とクローゼットがつながる動線
次のような空間をつなげた効率的な「お出かけ・帰宅動線」がある住まいです。
- ・玄関
- ・シューズクローゼット
- ・ファミリークローゼット
- ・洗面台
- ・トイレ
帰宅してシューズクローゼットで靴を脱ぎ、ファミリークローゼットでアウターやカバンなどを片付け、洗面所へ行き手洗い・うがいで完了します。
ファミリークローゼットはお子様のランドセルや仕事用にカバンなどもすっきりと片付けられる棚つきの収納です。
水回りを中心とした回遊動線になっているため、帰宅後にファミリークローゼットで着替えた服をそのまま洗面所へ運んでLDKへ移動できます。
外出時はトイレに行った後に身だしなみをチェックして、カバンや靴を選んでスムーズに出かけられるような効率的な動線です。
②無駄のない動線を実現した住まい
各空間が直接つながる無駄のない間取りを採用した事例です。
玄関とリビングの間に仕切りがないため、荷物をたくさん持って帰宅しても最短距離で室内に運べます。
土間収納から洗面所や脱衣所までを一直線にして、朝の準備や帰宅後の動きがスムーズになるようにこだわりました。
玄関は広々としているため、翌日使う自転車やアウトドア用品などを出して準備しておくことも可能です。
まとめて用意しておけば車への積み込みもしやすいですし、忘れ物の防止にもつながるなど多くのメリットがあります。
③サーフィンを存分に楽しめる動線がある住まい
趣味のサーフィンに出かけやすい動線をつくった住まいです。
広々としたサーフボード収納は屋外と直接つながっているため、ボードの出し入れやメンテナンスがしやすく、準備や片付けをスムーズに進められます。
サーフボードやウェットスーツをしまえる「外部ストレージ」からは洗面脱衣所につながっており、そのままお風呂に直行できます。
入浴後は着替えてリビングでゆったりくつろいだり、そのまま寝室へ移動して仮眠を取ったりとライフスタイルに合わせて自由に過ごせる動線を確保しています。
1日の疲れをゆっくり癒す「おやすみ動線」の間取りアイデア【3選】
就寝前や起床後のタイムロスを減らせる「おやすみ動線」がある住まいの間取りアイデアをご紹介します。
①2つの空間から寝室へアクセスできる動線
2つの空間から寝室へ行けるような動線をつくった住まいです。
キッチンとウォークインクローゼットの両方から寝室へアクセスできるため、朝の支度や就寝前の動きがスムーズになります。
リビングでゆっくりとくつろいでから寝るときはキッチン側の動線、起床時はクローゼットの側の動線で着替えて顔を洗ってからLDKへ行くとスムーズです。
また寝室からはテラスへ出ることもできるため、朝の爽やかな空気に包まれながらゆったりとした時間を過ごせます。
②パウダールームと寝室がつながる動線
寝室内にパウダールーム・シャワー室・トイレ・ウォークインクローゼットをつくった住まいです。
夜の身支度を寝室内で完結できるため効率的ですし、仕切られた空間でスキンケアやヘアケアにゆったりと時間をかけることもできます。
寝室の入口付近にパウダールームなどをまとめて配置し、先に寝ている家族が気になりにくいような動線にしました。
寝る前の自分時間が充実するように寝室周りの動線にこだわった間取りです。
③二階の寝室・水回りで効率的な動線に
寝室と水回りを2階に配置し、効率的な「おやすみ動線」をつくった住まいです。
入浴後に階段を使わずに寝室へ行けるため、お子様がリビングでテレビを見ていてなかなか寝ないというような問題を解消しやすくなります。
水回りが2階にあると1階の部屋数やLDKの広さを確保しやすいなどのメリットもあります。
ただし2階に水回りを設ける場合、水漏れ時のリスクが大きいことに加え、将来的に階段の上り下りが負担になる可能性も踏まえて検討することが大切です。
家族も友人も居心地の良い「来客動線」の間取りアイデア【2選】
ご家族と来客のどちらにも配慮した「来客動線」がある間取りをご紹介します。
①扉付きシューズクロークと独立洗面台がある玄関
玄関に扉付きシューズクロークを設け、ホール内にトイレと独立した洗面台を配置した間取りです。
来客がきても玄関にある洗面台やトイレを使ってもらえるため、プライベートな空間を見られる心配がありません。
家族はシューズクロークを通って室内に入れば靴が置きっぱなしになりにくいですし、扉で目隠しできるため急な来客時も安心です。
また玄関ポーチとテラスを行き来できる動線を確保しているため、友人を招いて屋外でお茶やBBQを楽しむなど気軽にアウトドアを楽しめます。
②来客を迎え入れる動線がある住まい
玄関正面に大きな窓を設け、リビングまでの動線を楽しめるようにした住まいです。
窓からは庭や中庭を眺めることができ、これから過ごす楽しいひとときへの期待が高まるような動線になっています。
各居室はLDKと隣接させず、あえて廊下を設けてプライバシーを確保した点もこだわりです。
中庭へは複数か所から出入りできるようにして、キッチンから料理を運んだり中庭からトイレに行ったりしやすい動線を確保しました。
私たちクレアカーサ(株式会社日立プロパティアンドサービス)は千葉県茂原市にて、お客様の個性やライフスタイルに合わせて一邸一邸大切につくる家づくりをしております。
ご家族それぞれの生活ルーティンをお伺いし、家事の効率化や暮らしが豊かになる動線をご提案いたしますのでぜひお気軽にご相談ください。
▶︎お電話でのお問い合わせ 0120-35-3436
▶︎ショールームや各種イベントのご予約・お問い合わせはこちら
注文住宅の動線で失敗しないためのポイント
注文住宅の動線を考えるうえで大切なポイントを解説します。
ご自身の生活ルーティンを理解する
今回ご紹介した動線にも多くのバリエーションがあるように、ご家族によって毎日の生活ルーティンは異なります。
帰宅後であれば次のようなケースが考えられます。
- 頻繁に食材の買い出しをするため玄関とキッチンを近づけたい
- お子様がいるため手洗いうがいの習慣がつくような動線にしたい
- 帰宅が遅いためご家族の睡眠に影響しない動線を考えたい
ご自身が重要視するのはどのような動線でしょうか。
まずはご自身の暮らしを振り返り、ライフスタイルに合った動線を取り入れることが大切です。
動線に合った収納計画を立てる
注文住宅の間取りは動線に合った収納計画を立てることもポイントです。
例えば回遊動線の途中に収納があればサッと掃除ができますし、洗面脱衣所へ行く途中にクローゼットがあればついでに着替えを持って行けます。
寄り道せずに物を取ったりしまったりできる動線なら効率的ですし、家族全員が自然と片付けに参加しやすくなるなどメリットも多いです。
動線の良さと収納や部屋の広さのバランスを考える
動線の良い間取りは魅力的ですが、通路を確保することで収納や部屋の面積が小さくなるケースがある点には注意が必要です。
部屋同士の行き来はしやすくても狭い空間では居心地が悪いと感じる可能性もあります。
また収納量が足らないと廊下にキャビネットを置かなければいけないケースもあり、動線が良くても暮らしにくさを感じるかもしれません。
動線の良さだけでなく収納や部屋の広さとのバランスも考えながらライフスタイルに合った間取りを検討しましょう。
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まとめ
動線は暮らしやすい間取りを作るうえで大切なポイントです。
起床から就寝までの動きや家事の流れを振り返り、どの動線にこだわるべきか考えましょう。
使いやすい動線にするためには収納の位置なども考慮する必要があるため、ライフスタイルに合った間取りを提案してくれるような住宅会社への相談をおすすめします。
私たちクレアカーサ(株式会社日立プロパティアンドサービス)は千葉県茂原市にある建築会社です。
平屋建て・2階建てとレパートリー豊富な注文住宅や規格住宅の設計施工実績が豊富で「高断熱+高性能設備+太陽光発電」のZEH(ゼロエネルギー住宅)の普及にも努めております。
補助金を使って快適で暮らしやすい住まいを建てたい方をサポートいたしますのでお気軽にお問い合わせください。
監修者情報 クレアカーサコラム編集部
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家づくりに役立つ情報をお届けしています。
・免許情報
・資格情報
・執筆出演
・受賞歴など
住宅業界の専門性について
免許登録
- 建築士事務所登録番号 千葉県知事登録 第1-1907-7917号 公益社団法人 千葉県建築士事務所協会
建設業許可番号 国土交通大臣 許可(特5)第29052号 国土交通省
宅建業免許証番号 国土交通大臣(15)第810号 国土交通省
資格情報
- 一級建築士、二級建築士、一級建築施工管理技士、二級建築施工管理技士、
宅地建物取引主任者、インテリアコーディネーター、2級ファイナンシャル・プランニング技能士他
受賞歴
- ・ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー 優秀賞を2シリーズでダブル受賞
・三協アルミ ワンダーエクステリアデザインコンテスト2019 ブロンズデザイン賞
・ZEHビルダー評価制度で最高ランクの6つ星を取得 等
- 建築士事務所登録番号 千葉県知事登録 第1-1907-7917号 公益社団法人 千葉県建築士事務所協会