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2024年05月27日/ Last updated : 2024年06月24日

「ガルバリウム鋼板を屋根・外壁に」後悔しないために知っておくべきメリット・デメリットとおしゃれな施工事例

 

「ガルバリウム鋼板を屋根・外壁に」後悔しないために知っておくべきメリット・デメリットとおしゃれな施工事例

家の外壁や屋根に使われるのが「ガルバリウム鋼板」です。サイディングの材料として聞いたことがある方も多いかもしれません。よく使用される材料ですがどのような特徴があるのでしょうか。

そこで今回は「ガルバリウム鋼板」の特徴やメリット・デメリット、多くの方からよくいただく費用・寿命・メンテナンスに関する疑問までお答えします。

クレアカーサの手がけたおしゃれな外観事例も紹介しますので、これからマイホームを建てる方やご自宅のリフォーム・リノベーションを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

 

コラムのポイント

● 「ガルバリウム鋼板」は耐久性や快適性において、いくつものメリットがあります。

● 「ガルバリウム鋼板」にはメリットだけではなくデメリットもあるため、材料選びから施工実績の豊富な建築会社へ相談することが重要です。

● クレアカーサは千葉県で省エネ性の高い「おしゃれなガルバリウム鋼板の外壁・屋根の家」を数多く手がけています。

 

 

ガルバリウム鋼板の種類・特徴

【施工事例:大好きなインテリアに囲まれた アメリカンスタイルの平屋】

「ガルバリウム鋼板」の歴史は意外とまだ浅く、1972年にアメリカで開発され、1982年に建築市場へ出回り始めたメッキ鋼板です。

鉄板を「アルミニウム・亜鉛・シリコン」の合金メッキでコーティングした板材で、亜鉛合金メッキ鋼板とも呼ばれています。

 

ポイント

鉄板にメッキコーティングをかけた際、アルミニウムが真っ先に凝固し、亜鉛がその隙間に入り込んで結晶化します。

そのため、鋼板表面にキズが付き亜鉛が溶け出しても、それをアルミニウムの酸化生成物が埋めるため、下地である鉄板を長期間カバーできます。

この現象はガルバリウム鋼板の“自己修復作用”と呼ばれており、高い耐久性が評価されています。

 

 

 

ガルバリウム鋼板のメリット

【施工事例:セミオーダー×アメリカン ワークスペースのある暮らし】

「ガルバリウム鋼板」は壁材であるサイディングや屋根材へ加工され、住宅をはじめとした建築物の外装材として多く採用されています。

では、ガルバリウム鋼板のメリットを1つずつ詳しく紹介します。

 

 

耐久性が高い

ガルバリウムのメッキ材に含まれるアルミニウムは、耐久性があり、亜鉛には犠牲防食作用(※)があります。

※ 犠牲防食作用:キズ周辺の亜鉛が直ちに溶け出して電気化学的にした下地である鉄を覆って腐食(サビ)を防ぐ作用

ガルバリウム鋼板にはこの2種類の金属を混ぜ合わせたメッキ材がコーティングされているため、下地(鉄板)の劣化を長期間カバーできるのです。

その寿命はアルミニウムが含まれていない亜鉛メッキ鉄板の3〜6倍程度とも言われています。

そのため、沿岸地域や工業地域など、外装材にとって厳しい環境下でもある程度耐久性を持続できます。

 

 

熱を伝えにくい

メッキ材に含まれるアルミニウムは、耐熱性と熱反射率が高いのが特長です。

特に熱反射は金属の中でも段違いに高く、日射反射率は65%程度とされています。

(参考:一般社団法人 日本金属屋根協会|環境配慮型屋根

そのため、屋根や外壁が炎天下にさらされる状況でも、室温の上昇防止に効果的で、ひいては光熱費削減など省エネルギー化も期待できます。

 

 

軽量で施工性が高い

ガルバリウム鋼板から作られた外壁材・屋根材は、軽量な点が特長で、他の外装材と比べても、その差は明らかです。

【外壁材(サイディング)】
  • 窯業系サイディングの1/4
  • モルタル外壁の1/10
【屋根材】
  • アスファルトシングルの1/2
  • 瓦屋根の1/8

外壁材・屋根材が軽量ということはその分建物への荷重が少ないということです。

そのため、瓦屋根が乗っている既存住宅を耐震リフォームする際に、ガルバリウム鋼板の屋根材へ葺(ふ)き替える事例も珍しくありません。

軽量なので施工性が高く工事コストを抑えられ、部分張り替えしやすい点もポイントです。

 

 

シンプルな見た目

ガルバリウム鋼板は自動車と同じ焼付け塗装を施された外壁材・屋根材が多く製造されており、そのカラーバリエーションは豊富です。

凹凸のないシンプルモダンなデザインが特徴で、シャープでスッキリした外観デザインにしたい方から注目されています。

また、無塗装の状態ですと亜鉛合金メッキが表面で結晶化することで現れるスパングルと呼ばれる独特な模様も特徴です。

ガルバリウム鋼板の特徴であるスパングル
(スパングル)

そのため、この模様をそのままデザインに活かす事例も少なくありません。

 

 

汚れがつきにくい

一般的なモルタル塗装の外壁は、雨が当たり長時間日陰になる場所には苔や藻が生えてしまいます。

また、アスファルトシングル屋根も経年劣化で表面が風化するとそこに水分が留まり苔が生え、さらに湿気が常に残り、雨漏りの原因となる場合があります。

しかし、ガルバリウム鋼板は金属なので苔や藻は生えず、水捌けが良いため、雨垂れもほとんどつきません。

そのため、比較的長期間きれいな外壁を保てます。

最近はさらに撥水性の高いフッ素コーティングされた外装材も人気です。

 

 

ガルバリウム鋼板のデメリット

白と黒のコントラストの注文住宅

【施工事例:白と黒のコントラストが美しい 吹き抜けのある家】

メリットの多いガルバリウム鋼板ですが、ご自宅の外装材へ採用する前に知っておきたいデメリットや注意点もあります。

マイホームを後悔しないためにも、これから紹介する点をぜひチェックしてください。

 

 

電食に注意

ガルバリウム鋼板のメッキ材に含まれる亜鉛はステンレスや銅と触れると電食(異種金属接触腐食)を起こして錆びてしまいます。

そのため、外壁材や屋根材を固定する釘やビスの素材にも注意しなくてはいけません。

 

ポイント

ガルバリウム鋼板製の外壁材や屋根材を採用したい場合は、施工実績が豊富な会社へ相談することがポイントです。

 

 

塩害に注意

海に近いエリアでは、塩分を含んだ潮風によって家の外装材などが腐食する塩害の心配があります。

高耐久なガルバリウム鋼板も全く関係ない訳ではありません。

 

ポイント

沿岸地域でガルバリウム鋼板製の外壁材や屋根材を採用したい場合は一般的なガルバリウム鋼板(GL)よりもさらに高耐久なSGL鋼板がおすすめです。

ガルバリウム鋼板に防錆効果のあるマグネシウム(Mg)を加えたもので、ガルバリウム鋼板の3倍を超える耐食性を持ちます。(参考:日鉄鋼板株式会社|エスジーエル

 

 

凹みやすい

ガルバリウム鋼板自体はそれほど硬い金属ではありませんし、軽量化をはかるため、素材も分厚くありません。

そのため、ボールなどがぶつかれば、その部分が凹んでしまう可能性があります。

 

ポイント

断熱材付きの外壁材でしたら多少物が当たっても、簡単には凹みません。

また、メーカーによって鋼板の厚さは異なり分厚いほど凹みやキズに強いため、材料を選ぶ際はその点もチェックしましょう。

一般的には、屋根材は厚さ0.3〜0.35mm、外壁材は厚さ0.27〜0.3mmの鋼板が使用されています。

 

 

デザインのレパートリーが少なめ

ガルバリウム鋼板のサイディングは、窯業系サイディングと比べるとテクスチャーのレパートリーが少ない点は否めません。

タイル調やレンガ調のものもありますが、金属板をプレスして凹凸を表現しているため、再現度は低めです。

 

ポイント

ガルバリウム鋼板の外壁材と相性がいいのはシンプルモダンデザインです。

単色のサイディングを数種類組み合わせてオリジナリティを出す事例が増えています。

 

 

雨音が気になる

「ガルバリウム鋼板を屋根にしたら雨音が気になる」という方もいらっしゃいます。

その原因は雨が当たると屋根材が振動して雨音が増幅するためです。

 

ポイント

雨音が気になるのは鋼板だけを屋根材に使用している場合です。

裏に断熱材が貼り付けられている屋根材は、他の屋根材と比べても雨音はほとんど変わりません。

より慎重に音対策をしたい方は、屋根材の下に吸音材を敷く方法もありますので、建築会社へ相談しましょう。

 

 

見切り部材が必要になる場合がある

モルタル塗装外壁は、壁の出隅(でずみ※)などに特別な部材をつける必要はありません。

※出隅(でずみ)…壁の面と面が交わる出っ張った角のこと。

ところが、ガルバリウム鋼板製のサイディングは、端部が雨に当たらないように、窓周りや壁の出隅・入隅などへ“見切り材”をつけなくてはいけない場合もあります。

 

ポイント

ガルバリウム鋼板に限らず、サイディングの外壁にする場合にはどうしても見切り材が必要です。

そのため、外観デザインに細部までこだわりたい方は事前に「どこに・どのような」見切り材がつくのかを建築会社に確認しておきましょう。

また、その建築会社の施工事例を見て外観のイメージを膨らませることも重要です。

 

 

 

ガルバリウム鋼板を屋根・外壁に使った事例

クレアカーサでは、「ガルバリウム鋼板を外壁・屋根に使った家」を数多く手掛けてきた実績があります。その中の一部を紹介しますので、ぜひ家づくりの参考にしてください。

 

 

タイルデッキのある シンプルテイストの平屋

【施工事例:タイルデッキのある シンプルテイストの平屋

こちらは、シンプルなフォルムが印象的な平屋建ての事例です。

ネイビーと白のコントラストがひときわ目を引く外観。正面の窓を最小限にし、シンプルで美しいファサードに仕上げました。

ベースの白いサイディングはとことんシンプルなものを選択したので、夜には家の中から溢れる光で陰影がつき、おしゃれな雰囲気を醸し出します。

▶︎間取り図はこちらから

 

 

光そそぐタイルテラス ティータイムを愉しむ白い家

【施工事例:光そそぐタイルテラス ティータイムを愉しむ白い家

こちらはアメリカンな印象が強い横張りのサイディングを採用した事例です。

敢えて幅の狭いサイディングを選んだ白い外壁に、窓枠のブルーがよく映えます。

▶︎間取り図はこちらから

 

 

「毎日の暮らしにアクティブを 庭にブランコのある家」

【施工事例:毎日の暮らしにアクティブを 庭にブランコのある家】

こちらは、ガルバリウム鋼板のサイディングとレッドシダーの組み合わせた事例です。

直接雨が当たりにくいインナーポーチの正面にだけ、レッドシダーを取り入れました。

スモーキーブラックと明るい木目のコントラストで個性的な外観に。

最近は、ガルバリウム鋼板と木目が映える外壁を組み合わせる事例が増えています。

▶︎間取り図はこちらから

 

 

「片流れの美しいフォルム シンプルスタイルの平屋」

シンプルモダンの外観

【施工事例:片流れの美しいフォルム シンプルスタイルの平屋】

こちらは片流れ屋根の平屋建て住宅です。

片流れ屋根は下から屋根の上がよく見えるため、チャコールメタリックのガルバリウム鋼板で外観を仕上げました。

ウッドデッキや軒・柱の木目と調和し、重厚感がありながらもシャープですっきりとしたフォルムが目を引きます。

 

▶︎間取り図はこちらから

 

▶︎クレアカーサの「ガルバリウム鋼板を使った家」の施工事例はこちらから

 

 

 

ガルバリウム鋼板に関する気になるFAQ|費用・寿命・メンテナンス

【施工事例:大好きなインテリアに囲まれた アメリカンスタイルの平屋】

最後に、ガルバリウム鋼板に関してお客様からよくいただく質問を紹介します。家の外装材を迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

Q.「ガルバリウム鋼板はコストが高いって本当?」

確かにガルバリウム鋼板の外壁材や屋根材は、モルタル外壁や窯業系サイディング、スレート瓦よりもコストは高めです。

屋根 スレート瓦 4,500〜5,000円/㎡
ガルバリウム鋼板
(断熱材入り)
6,500〜7,500円/㎡
外壁 モルタル外壁 4,000〜6,000円/㎡
窯業系サイディング 5,000〜5,500円/㎡
ガルバリウム鋼板
(断熱材入り)
7,000〜8,000円/㎡

 ※表面塗膜や工事費、材料費などの価格変動によって変わる場合があります。

ただし、モルタル外壁や窯業系サイディング、スレート瓦よりも寿命が長いため、メンテナンスコストを踏まえて長期的視点で考えると、決して損ではありません。

外壁材・屋根材を選ぶ際は、初期費用とメンテナンス費用、耐久性のバランスを踏まえて、検討するのがポイントです。

 

 

Q.「劣化サインやメンテナンス方法は?塗装できる?」

ガルバリウム鋼板は水捌けが良いため、雨に当たる場所であれば埃や花粉が定着することはほとんどありません。

外観をきれいに保ちたい方や沿岸地域で潮風が気になる方は、軒下など雨の当たらない場所を中心に、月一回程度、水洗いや水拭きするのがおすすめです。

ちなみに、ガルバリウム鋼板は塗り替えできます。

塗り替え時期を見定めるためには、劣化のサインを見逃さないようにしてください。

塗膜は、紫外線によって劣化が進むと、まず光沢が落ちて色褪せ、その後、塗料の顔料がチョークのような粉状になり表面に付着します。

この現象を、チョーキング(白亜化)と呼び、まさに塗り替えのサインです。

壁を指で軽く擦って汚れるようになったら、塗装メンテナンスを検討しましょう。

 

 

Q.「ガルバリウム鋼板の屋根・外壁は20年後どうなる?」

ガルバリウム鋼板の平均的な寿命は「25〜30年」とされています。

ただし、沿岸地域や特に日当たりが良い場所ですと、メッキの上の塗膜が劣化してくる可能性があるため、10年に一度は建築会社へ定期点検してもらいましょう。

劣化度合いによっては、10〜15年の間隔で塗り替え工事が必要な場合もあります。

 

 

Q.「ガルバリウム鋼板は高断熱って本当?」

ガルバリウム鋼板は熱線を反射する特性はあっても、断熱効果はほとんどありません。

そのため、ガルバリウム鋼板製の外壁材・屋根材を採用する際は“断熱材付き”のものを選びましょう。

断熱材は室内外で熱が出入りするのを防ぐだけではなく、遮音材としての効果もあります。

 

▶︎クレアカーサの「ガルバリウム鋼板を使った家」の施工事例はこちらから

 

 

 

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長く快適に暮らすためには、断熱性・省エネ性などの住宅性能もポイントになります。

 

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私たちクレアカーサ(株式会社日立プロパティアンドサービス)は、千葉県茂原市にある建築会社です。

クレアカーサ(CREACASA)は、イタリア語で”家 ・ 家族を創り出す”という意味を示しています。

一級建築士をはじめ、インテリアコーディネーター、施工管理技士などのプロの有資格者がタッグを組み、たったひとつのあなたの我が家を完成させていくのがクレアカーサの家づくりです。

お客様の個性やライフスタイルに合わせて、プランニングすること。そしてお客様の笑顔のお手伝いをすること。一邸一邸大切に住宅を提供すること。これが当社の家づくりの基本です。あなたの想いをぜひ私たちに聞かせてください。あなたの気持ちに寄り添いながら、夢を現実にするお手伝いをしています。

 

監修者情報 クレアカーサコラム編集部

家づくりに役立つ情報をお届けしています。 ・免許情報 ・資格情報 ・執筆出演 ・受賞歴など

住宅業界の専門性について

免許登録
資格情報
  • 一級建築士、二級建築士、一級建築施工管理技士、二級建築施工管理技士、
    宅地建物取引主任者、インテリアコーディネーター、2級ファイナンシャル・プランニング技能士他
受賞歴
  • ・ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー 優秀賞を2シリーズでダブル受賞
    ・三協アルミ ワンダーエクステリアデザインコンテスト2019 ブロンズデザイン賞
    ・ZEHビルダー評価制度で最高ランクの6つ星を取得 等

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